民家の所有する土地で育っているラフレシア

車道の脇に、ラフレシアの絵が描かれた手作り感覚たっぷりな横断幕が立ててあります。「OPEN NOW WELCOME TO ADENNA(所有者の名前?) RAFFLESIA GARDEN RAFFLESIA BLOOMING」。開花しているときだけこの目印が出るわけです。未舗装道路になっている脇道へ入り、入場料を払います。あとで調べると、その金額にはばらつきがあるようです。日本円にして150円くらいというところもあれば、600円くらいということもあるようです。自分がいくら払ったか忘れてしまいましたが、もう少し高かったような覚えがあります。しかし、観光目的とはいえ幻の花といわれるラフレシアを保護して育てるのは大変でしょう。保護に役立つのなら、少々高くてもかまいません。案内役の少年が先立って、道の奥にあるラフレシアガーデンへと歩いて行くので、ついていきました。

世界最大の花「ラフレシア」を見に熱帯の森へ(その2) 世界最大の花「ラフレシア」を見に熱帯の森へ(その2)

そしてついに、本物のラフレシアが目の前に!

木でできたごく簡単な入り口の門をくぐって数分進みます。森の中にラフレシアの生育に適した環境を整えた場所が確保されており、鳥やリスなどの小動物につぼみを荒らされないようにネットをかけて保護してありました。そして、ついに本物のラフレシアを見ることができました!!キナバル公園のビジターセンターの写真展示や、そこここに紛らわしく飾ってあるニセモノの花をさんざん見てきたあとでたどり着くと、うれしさは格別です!

花のど迫力に呆然……

私が見た花はたった一つで、開花期のピークを過ぎてすでに腐りかけていましたが、やっぱり本物の花弁の迫力には驚嘆するしかありません。まるで怪獣のようです。「どうしてこんなに凄いものを咲かせなければならないのか、熱帯雨林は?」花を見つめて立ち尽くしました。つい先ほど、キナバル公園内の植物園で世界最小のランを見たばかりでしたが、世界最大の花ラフレシアは、あのランとは正反対。可憐さのかけらもなく、植物というよりむしろ動物じみた、血のかよった生き物のようななまぐさい存在感を放っています。そして、赤い花は枯れるのではなく、その形のまままさしく“腐って”いきます。完全に真っ黒に腐っている姿はいよいよ恐ろしいものでした。真っ黒な口(中央の円形の部分)から、咆哮が聞こえるようです。「今、動いた?」と目を疑ってしまうほどのすさまじさでした。