マレーシアに、日本のラーメン・ブームが上陸

東南アジアでは、人やモノの往来も多く、同じアジアの国という親近感があるせいか、全般に日本食人気が高いようです。そのなかで、マレーシアでは最近、ちょっと意外なものが流行しています。それは、ラーメン。首都クアラルンプールでは日系のラーメン専門店が次々とオープンし、イベントやグルメ情報を取り上げる地元の月刊タウン情報誌『タイムアウト・クアラルンプール』2012年10月号では、「クアラルンプールで一番おいしいラーメン店」という企画が組まれました。Ramenは、そのうち説明なしでも日本の麺料理と理解されるようになるかもしれません。

イスラム圏のはずのマレーシアで、なぜか日本の豚骨ラーメンがブーム(その1) イスラム圏のはずのマレーシアで、なぜか日本の豚骨ラーメンがブーム(その1)

イスラムが国教の国で、豚骨ラーメンが人気のわけ

調べてみると、なぜか豚骨ラーメンのお店が多いようです。あれ、マレーシアは確かイスラムが国教のはず…、と思った方もいるかもしれません。実は、日系ラーメン店の客層は、宗教上の食の制約が少ない華人(中国系マレーシア人)が主力です。マレーシアで一番人口が多いのはマレー系の人々で、イスラム教徒。イスラムの戒律に従って生活しているため、豚肉や豚肉の加工品は禁じられていて、調理場や器具も豚肉に触れてはならないことになっています。当然、豚骨スープなどは禁忌ですので、ハラール(ムスリム向け)のラーメンを食べるようです。しかし、クアラルンプールのような都市部では華人の人口が多いので、在住日本人や華人相手のお店も十分成立する、というわけです。

熱烈なラブコールにより進出を決めた「ラーメン山頭火」

クアラルンプールの繁華街、ブキッ・ビンタンの「パヴィリオン」は、海外ブランドなどが集まる高級ショッピング・モールです。その6階に、日本をイメージした店舗を集めた「トーキョー・ストリート」がオープンしたのは2011年。白湯(豚骨)味で有名な北海道ラーメン「ラーメン山頭火」の1号店は、このトーキョー・ストリートに開店しました。なんでも、現在マレーシア店のオーナーを務めているヤップ氏が、日本を訪問した際に食べた山頭火のラーメンに感動して、「マレーシアにも山頭火をオープンしたい」と働きかけたのが、マレーシア出店のきっかけだそうです。たしかに、週末になると家族づれや友達同士などでにぎわっています。みそラーメンが26リンギ(約728円)でした。
◆「ラーメン山頭火」パヴィリオン店
住所 Level 6, Pavilion KL, 168 Jalan Bukit Bintang 55100, Kuala Lumpur
営業時間 11:00〜22:00 (その2に続く)