フルーツ天国、東南アジア

熱帯の豊かさを感じるのは、なんといっても果物が豊富なことです。一年中暑い熱帯ですが、果物にはそれぞれ旬の季節があります。モンスーン(季節風)の影響が大きいので、東南アジアでも地域によってその時の気候は異なりますが、その時に市場に行って一番たくさん出回っているのが、盛りの果物です。

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ドリアン、それは「とげがあるもの」

ドリアンは、マレー半島とボルネオ島あたりが原産の果物。20〜30センチほどの球形や卵型をしたもので、表面に硬いとげがあります。マレー・インドネシア語では「ドゥリアン」といい、「duri(とげ)」に名詞を表わす-anがついて、「durian(とげがあるもの)」ほどの意味になります。タイ語では「トゥリアン」といいます。熟すと木から自然に地面に落ちてくるそうですが、大きなものでは5キロもあるので、当たったら大変です。鋭いとげでけがをしないように、野生の象は、草などをドリアンの上にのせてから足で踏んで殻を割るといいます。

「持ち込み禁止」扱いのフルーツ

ホテルなどで、ドリアンの絵に大きく×が書かれた掲示を目にした方もいるかもしれません。これは「ドリアン持ち込み禁止」のサイン。品種にもよりますが、ドリアンは熟してくると独特なにおいがあり、部屋に臭気がこもると、窓を開けても消臭剤をまいても、なかなか消えません。このため空港やホテル、タクシーなどでは持ち込みが禁止されています。一度、ドリアンを買ってきた人と市バスに乗り合わせたことがありますが、車内には鼻が曲がりそうなにおいが充満していて、連れは臭気に耐えられず、バスを降りるまでずっとハンドタオルで鼻と口を覆っていました。日本の電車やバスなら、まちがいなく異臭騒ぎになりそうです。(後篇に続く)