人のいるところなら、必ず屋台あり

マレーシアを歩いていると、あちこちに屋台があるのに気がつきます。安いので、お昼に限らず気軽に外食をするお国柄ですから、オフィス街はもちろん、住宅地には必ず屋台が出ています。屋台がいくつか集まる「ホーカーセンター」は、日常的な食事場所です。英語の hawker は「行商人」の意味ですが、マレーシアでは主に屋台に使われるようです。屋根がかかった簡単なつくりの建物の中央に、プラスチックのテーブルやイスがずらりと並んでいて、規模にもよりますが、周囲を囲むように20〜30店ほどのお店が集まっているのがホーカーセンターのイメージ。壁はないので、半屋外といったところです。

人のいるところなら、必ず屋台あり 人のいるところなら、必ず屋台あり

「じゃあ、ホーカーセンターにでも行く?」

ホーカーセンターには家族や友達といっしょに食べに行く人も多いので、地元の人びとのふだんの食事風景が見られるところでもあります。トゥドゥン(頭髪を覆うスカーフ)をかぶったマレー系の女性たちがいるかと思えば、中国語の新聞を片手に、せいろで蒸した点心をつまむ華人(中国系マレーシア人)のおじさんもいたり、近くのテーブルには、辛そうな野菜カレーを子どもたちに食べさせているインド系の親子も…という具合で、昼食どきには近くの会社や商店の人たちで、夕食の時間や週末には家族連れやグループで、いつもにぎわっています。

気どらない屋台の魅力

ホーカーセンターは、マレーシアの人にとっては「うちの台所」の延長くらいの感覚で食べに行くところなのではないかと思います。小さなお店ばかりなので、麺なら麺、チキンライスならチキンライスで、それぞれ専門の料理に特化していますが、何しろ様々なお店が並んでいるので、注文次第で飲み物からデザートのくだものまで揃うだけでなく、マレー料理や中華料理、インド料理などを組み合わせて食べることもできます。おしゃれして出かけるところでもなく、オープンエアーなので冷房も効いていませんが、気のきいたレストランのように10%のサービス料も要らないので経済的なのも人気の理由でしょう。グループで行ったときも、それぞれ好きなものが食べられるので、ほかの人に気兼ねがありません。(その2に続きます)