マリアンマン寺院内はどうなっている?

マリアンマン寺院内に入ると、正面にご本尊のマリアンマンが、ご本尊をぐるりと取り囲む回廊部分にも神々の彫像や神像があり、ヒンドゥー教の神話世界が展開されます。寺院は毎日朝の6時から夜の9時までオープンしています。1日に数回行われる儀礼(プージャ)の時には、ナーダスワラムという大きなチャルメラのような楽器と、タヴィルと呼ばれる両面太鼓がけたたましい音をあげて、儀礼の荘厳なる空気を作り上げています。マレーシアで一番裕福なヒンドゥー寺院と言われるだけあって、この儀礼音楽を奏でる人は、わざわざインドのタミルナードゥ州から呼びよせているそうです。

クアラルンプールの中国人街で微笑むヒンドゥー教の女神 その2 クアラルンプールの中国人街で微笑むヒンドゥー教の女神 その2

インドとは異なり規則はゆるめ!

インドでは、異教徒がそもそもヒンドゥー寺院に入れなかったり、入れたとしてもカメラやビデオによる撮影は禁止、ご本尊のある場所へも立ち入り禁止ということもあります。しかし、マレーシアのヒンドゥー寺院では、異教徒の入場だけでなく、ご本尊の拝観も可能な寺院が多くあります。せっかくのチャンスですから、インドではあまり見られない分、このマレーシアでご本尊を是非とも拝んでおきましょう!ご本尊の写真撮影も基本的は可能ですが、場合によってはダメと言われることもあるので、寺院の人に確認してから撮るとよいでしょう。

まばゆいばかりに輝く銀色の山車

この寺院には高さ6.5メートル、350キロもの銀を使用して作られた山車があります。この山車はタイプーサムと呼ばれるお祭りの時には、神々の像を載せて市内を練り歩き、クアラルンプール郊外にあるバトゥー洞窟というヒンドゥー教の聖地まで運ばれます。銀色に輝く(夜にはさらにイルミネーションを点灯!)山車を中心に頭上に供物を載せた大勢の信者がひたむきに歩く姿は、ヒンドゥー教徒の篤い信仰心を強く感じさせます。ちなみに、このタイプーサムというお祭りもまた、南インド系の人々が信仰するムルガンという神様のお祭りで、宗教的行為として身体や顔に串を刺すことでも有名です。

南インドとのつながりが今でも強いマレーシア

このように、マレーシアのインド人をみると南インド色が強いことがわかります。最近では、19世紀以降にやってきた移民とは別に、南インドから出稼ぎに来る人も増えています。街中で見かけるインド料理屋や建築現場などで働いている人も、マレーシアのインド人かと思いきや、インドからの人ということがよくあります。気候的にも南インドとさほど大きな違いもなく、ましてやタミル語の新聞やラジオ、テレビ番組も簡単に観られるマレーシア。日本にいてはなかなか理解しにくいこういった移民や出稼ぎ労働者の視点から、旅先の国を見てみるのもまた新しい発見があるのではないでしょうか?