心配な健康への悪影響

シンガポールの日本大使館は、ヘイズの健康被害について、次のように説明しています。短期間、ヘイズにさらされていた場合にすぐ現れる症状として、「喉の痛み、結膜炎症状(充血、かゆみ)、 鼻炎症状(鼻水、くしゃみ)、咳、においを原因とする気分の悪化、循環器疾患(狭心症など)・呼吸器疾患(喘息や肺気腫、慢性気管支炎など)が持病の人の症状の悪化」など。また、慢性的に長期間さらされていた場合に徐々に出てくる影響として、「循環器疾患(狭心症など)・呼吸器疾患(喘息や肺気腫、慢性気管支炎など)の発症や悪化、肺がん発症リスクの増加」などを挙げています。

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地元の日系医療機関が勧めるヘイズ対策

それでは、どうしたらヘイズの悪影響を少なくできるでしょうか。観光客でにぎわうオーチャード・ロードにあり、日本人医師・スタッフが常駐するジャパン・グリーン・クリニックでは、以下のような注意を呼びかけています。「ヘイズの悪化しているときは主な対策は次の通りです。ただ、体質の違い、心臓・呼吸器の疾患があるかどうか、屋外活動の程度の違いなどによって個人差がありますので、ヘイズの時期になったらPSIと自分の体の様子に毎日注目し、必要に応じて適切な対応をとるようにしましょう。うがいと手洗い、洗顔の励行。入浴、シャワー。ヘイズの強いときはこまめに。マスク着用。室内の環境整備(加湿、空気清浄機の使用、クーラーのフィルターの交換・清掃、床の拭き掃除など)。禁煙、外出や屋外での運動を減らす、避ける。ヘイズに関する情報を把握する。症状があれば医療機関を受診する。」

ヘイズ対策としてマスクは有効?

シンガポール環境省は、N95マスクを推奨しています。理由は、ヘイズの煙にはPM2.5が含まれていて、一般のサージカルマスクでは防ぎきれないからです。最近では、街角でN95マスクの自動販売機を見かけるようになりました。PM2.5は非常に小さな粒子状物質で、鼻やのどから呼吸器に進入し、炎症を起こす可能性があります。ただし、常夏のシンガポールでN95のような密閉型のマスクを長時間するのは、相当に大変です。多くのシンガポーリアンはヘイズ発生と同時に、薬局にサージカルマスクを買いに走ります。特にひどかった2013年は、ヘイズがニュースで取り上げられた後、開店前からマスクを求める客が町なかの薬局に殺到し、マスクが売り切れたこともありました。必要と思われるときには、早めに入手してあると安心です。(その3に続く)