まだまだ健在の市民の台所、市場

都市部では、大型の駐車場が完備されているような巨大ショッピングセンターが多いマレーシア。週末には、大きなショッピングカートに山のように食材や生活用品を乗せた、買い物客をよく見かけます。一方で、市民の食生活を支えてきた市場も健在です。鮮度が気になる食品は近くの市場で、それ以外の日用品はスーパーマーケットで、という使い分けをしている家庭も少なくありません。

海外旅行のおすすめはローカル・マーケット 多民族が暮らすマレーシアの台所(その1) 海外旅行のおすすめはローカル・マーケット 多民族が暮らすマレーシアの台所(その1)

民族ごとに違う、マレーシア人の食生活

マレーシアには、人口の6割強を占めるマレー系のほか、中国にルーツをもつ華人、インドからの移民の子孫のインド系などが混じり合って暮らしています。民族による居住区が決められているわけではないのですが、言語や宗教も違うため、モスクの近くにはマレー人が多かったり、華人は都市部の外国人居住者の多い地域に住む傾向があるなど、エリアによって雰囲気も違います。ふだんの食事も、民族や出身地域によって異なり、たとえば魚ひとつでも、マレー系はイカン・ゴレンという揚げ魚を好みますし、華人なら蒸し魚料理、インド系ならスパイスをたっぷり使ってフィッシュ・カレーを作るという具合なので、市場はその地域の住民のニーズを反映しています。

地元の市場「パサール」をのぞいてみよう

クアラルンプールを訪れる旅行者の多くは、繁華街に近いブキッ・ビンタン周辺に泊まります。この辺りなら、モノレールのインビ駅に近いインビ(ブキッ・ビンタン)市場や、やはりモノレールのチョウキット駅からすぐのチョウキット市場などが便利でしょう。マレー語で市場は「パサール」。常設の市場のほかに、場所によっては朝市や夜市、週末市などがあるので、ホテルの人などに尋ねれば、地元の人が食材を買いに出かける市場を教えてくれると思います。常設市場の場合、気温の上がる昼には店じまいしてしまうことがあり、午後には閑散としています。飲食店の仕入れで活気がある早朝や、忙しい時間が過ぎた昼前などが歩きやすいでしょう。夜市や週末市は、買い物客の車で路上がいっぱいになるほど混み合います。人の集まるところを狙ってスリが出ることもあるので、貴重品や携帯電話、カメラには注意してください。(その2に続く)