首都クアラルンプールの始まりも、錫鉱山の開発から

(「マレーシアのピューター」前篇からの続きです。)19世紀の後半、1850年代になると、近代的な採掘技術をもった中国人の資本家が、マレーシア北部のペラ州、中央部のセランゴール州で事業を始めます。現在の首都クアラルンプールの成り立ちも、1857年に郊外の錫鉱山の採鉱のために中国人が集落を築いたのが始まりで、錫はマレーシアの歴史と切っても切れない関係にあることがわかります。当時のクアラルンプールはジャングルの中で、道路沿いに、やしの葉で屋根をふいた中国人の家や店が立ち並ぶ小さな集落だったそうです。

おみやげに買った、ピューターのビアジョッキ

わたしの家にもマレーシアで買ったピューターのビアジョッキがあります。すでに20年以上も前に買ったものですが、さびもせず、問題なく使えています。鈍い光沢のある銀色で、持ち手に象が彫り込んである、少し変わったデザインなので、友達が遊びに来たときなどでに出すと、「これ、なあに?」と必ず話題になります。金属なのでガラスよりは少し重いのですが、冷たい飲み物を注ぐとひんやりして口当たりがよく、夏のおもてなしに重宝しています。ピューターは、冷たいものをその温度で保つことができるので、冷たいビールを楽しむビアマグなどには最適です。手入れは、やわらかいスポンジで洗った後に、軽くふく程度でいいとのことですが、傷をつけるのでスチールたわしを使うのは避けた方がよさそうです。

王室御用達のロイヤルセランゴール

ピューターのメーカーはいくつかありますが、もっとも有名なのはロイヤルセランゴールでしょう。クアラルンプール国際空港を始め、大きなショッピングセンターなどにもお店があります。繁華街ブキッ・ビンタンのショッピング・モール、パヴィリオンKL正面にある、巨大なビアジョッキを思い出す方もあるかもしれません。ロイヤルセランゴールは、もともとは中国の広東省から来た一家が始めた小さな個人商店でした。第二次世界大戦を経て順調に発展し、今では大企業に成長しました。社名は「セランゴール・ピューター」でしたが、1992年にマレーシアの国王から「ロイヤル」の名を与えられ、「ロイヤルセランゴール」と名称を改めたそうです。

ピューターの工場見学ツアーも人気

せっかくのマレーシア旅行なら、ピューターの製造工程もみたいという方には、ロイヤルセランゴールのビジターセンターが人気です。1時間あまりの見学ツアーに参加すると、日本語が話せるガイドの案内で、実際の作業を見学しながらロイヤルセランゴールの歴史を聞くことができるとのこと。ビジターセンター併設のショップはロイヤルセランゴール直営店のなかでも品ぞろえが多く、毎年発表される新製品のほか、限定品もあるそうです。
*ロイヤルセランゴール 公式ウェブサイト(英語)
URL https://my.royalselangor.com/