マレーシアの「ルックイースト政策」とは?

マレーシアの「ルックイースト政策」という言葉を耳にしたことはありませんか? これは1981年、当時のマレーシア首相マハティール氏が提唱したものです。それまでマレーシアのエリートたちは欧米で教育を受け、この国の舵を握ってきたのですが、マレーシアもアジアの国です。これまでのヨーロッパ的個人主義的な考えから、アジア的な集団主義的勤労倫理を取り入れようと考え、経済発展した日本や韓国(東方:イースト)を見習おうと始めた政策でした。これによって、日韓からの投資熱が高まり、多くの工場が建設されました。象徴的なモノがマレーシア初の国産車「プロトン」でしょう。三菱自動車と資本提携して製造開始、今でも国内にたくさん走っており、現地の人は「あれば三菱のランサーがモデルになったんだぞ」と説明してくれます。

マレーシア最大のショッピングモールにある日本専門店街 マレーシア最大のショッピングモールにある日本専門店街

親日的マレーシアが親マレーシア的日本人を生んだのかも

マレーシアを旅していると、親日的な印象を受けるのは、こんな政策のおかげかもしれません。そして親マレーシア的日本人も生んでいるのでした。横浜に住むメーキャップアーティストのMさんもそんなひとりです。彼女がマレーシアと付き合い始めたのが20年前のこと。たまたまタイで親しくなったマレーシア人のお宅に遊びに行ってから。毎年訪れているうち、3年目くらいから急速に親しくなったと言います。やがて、友人を紹介されるようになり、クアラルンプールだけでなく、ペナンやマラッカにまで友人の輪が広がっていきました。Mさんも家族を連れて訪問するようになります。「マレーシア人は面白いよ。マレー系、中国系、インド系と、宗教も生活習慣も民族も違うのに、国としてはまとまっている」。Mさんのお父様(87)はそう言って笑います。

旅の達人が旅で得たものとは?

Mさんは、マレー系、中国系、インド系すべてに友人がいて、それぞれの人同士があまり仲が良くなくても、Mさんとはみんな大の仲良しだというから可笑しいですね。マレーシアのルックイースト政策も、こんな風に成功したのかもしれません。ここ数年Mさんは、年間4、5回も、友人たちを募って自分で旅行を計画、ツアーを作ってマレーシアに来ています。しかも泊まるホテルは超高級からゲストハウスまでと多彩です。「だって、お値段が高いところはゴージャスに、安いところでは出合いがあったりして面白いでしょ」。いまやご本人がマレーシア専門旅行会社のようなMさん。彼女の溌剌とした姿を見ていると、旅が人生を豊かにしてくれる、友が人生に喜びを与えてくれるのだと思えます。自称マレーシア親善大使は、凄すぎです! みなさんも、Mさんのように旅を広げてみませんか?