リーズナブルな値段の店が中心街に少ないなんて……

マラッカのガイドブックを見ていると、どうにも変なのです。というのも、夕食を食べられるレストランの掲載が極端に少ないのです。しかも実際、町の中心地を歩いても、リーズナブルな店はほとんど朝と昼しか開いていません。こんなことって、あるのでしょうか? たしかに中心街から20分も歩けば、ショッピングモールがありますし、マックやケンタッキー、マレー系のぶっかっけ飯(ナシ・チャンプルー)屋さんもあります。インド人街や、ブキッ・チナという一帯に行けば、それなりに店はあります。しかし中心街に、観光客用の値段の高いカフェやちょっと値の張る観光客用の店しかないのは腑に落ちません。これは変です。

ようやく見つけた夜のレストラン街は、連日大盛況

マラッカに来て、10日が過ぎていました。僕は妻と一緒に埋め立て地に行きました。30年近く前に来た時には、海だったところです。ヒーレンストリート(正式名トゥン・タン・チェン・ロック通り)の昔ながらの建物が並ぶ、建物を隔てた向こう側です。日本のガイドブックの地図では、省略されている場所です。そこには新しい住宅が建ち並び、中にはゲストハウスもありました。その奥に、なんとレストラン街が広がっていたのです。新興地区らしく、片側二車線の大きな道が通っています。その両側と、さらに先の右側に折れた広い道には、歩道が椅子とテーブルで埋め尽くされていたのです。ガイドブックが昔ながらのイメージのまま、中心街の地図を掲載する中で、町が広がっていることを、完全に見落としてしまったようでした。

人気のフードコートは、連日行列 人気のフードコートは、連日行列

評判のタンドリー・チキンは必ず食うべし!

レストラン街は、全体で数百人が入れそうですが、それでも行列ができる店もあります。ネットで評判のタンドーリ・チキン屋『Pak Putra』もここにあります。百人以上の座席は満席です。全員が赤っぽい色のタンドリー・チキンとナンを注文しています。店の前の大きなタンドール窯に次々にチキンがぶら下げられていきます。ナンもチキンも評判通りのうまさ。日本でも、そうは簡単に口に入らない本格的な味です。その他の店も充実しています。フードコートには洋食や焼豚ご飯、焼そば、ラーメン屋などがあり、隣には三代続くマレー風おでん屋、点心の店やぶっかけ飯の店、マレーシア料理屋、中華料理屋、日本料理店『雲仙』、アイスクリーム専門店に、お汁粉の屋台まであります。ガイドブックには載っていない一帯ですが、ヒーレンストリートの東端の通りを右折、マラッカ川を左に見ながら歩いて5分です。足を延ばしてみてください。

大人気のタンドリー・チキンの店『Pak Putra』 大人気のタンドリー・チキンの店『Pak Putra』