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海外現地発ガイド通信

男でも女でもない霊媒師が大集合。ミャンマーを代表する土着信仰の祭典・タウンビョン祭り


ミャンマーで最も混み合う祭りのひとつ

タウンビョン兄弟の御神体を祀る神殿内部。供物を掲げて、少しでも御神体に近づこうとする参拝者たちでむせ返るほどの熱気が満ちる タウンビョン兄弟の御神体を祀る神殿内部。供物を掲げて、少しでも御神体に近づこうとする参拝者たちでむせ返るほどの熱気が満ちる

仏教国で有名なミャンマーには、仏教が普及するはるか前から連綿と続く、「ナッ」と呼ぶ神々を信仰する多神教、ナッ神信仰がある。ナッの神々の中でも、特に熱心な信者を従えるのがタウンビョン兄弟だ。タウンビョン信仰の中心はマンダレー郊外20kmほどにあるタウンビョン村。年に1回、彼らの御神体が沐浴のために神殿を出る日の前後数日間、祭りが開かれる。数あるミャンマーの祭りの中でも最も多くの参拝者を集める祭りのひとつで、月の満ち欠けにより日程は毎年変動。2020年は8月26日から9月2日を予定している。

人生の重大ごとは霊媒師に相談

憑依儀礼中の霊媒師。女性の衣装と化粧で踊っているが、性別上は男性だ 憑依儀礼中の霊媒師。女性の衣装と化粧で踊っているが、性別上は男性だ

ナッ神信仰の中心は、霊媒師による憑依儀礼だ。いずれかのナッ神が霊媒師にのり移り、お告げをもたらしてくれる。霊媒師には女性もいるが、いわゆる日本で「オネエ」と呼ばれるカテゴリーの人たちが多い。日本の定義では女装家やトランスジェンダー、性同一性障害とされる人たちが含まれると考えられ、保守的なミャンマー社会において、そういった人たちの受け皿の役割を果たしているともいえる。タウンビョン祭りには全国各地から霊媒師が集まってくるため、口さがない人たちの中には「オカマ祭り」と呼ぶ人もいるそう。

悲劇的な死の後に神へと転化

ある霊媒師の小屋の中に祀られたタウンビョン兄弟の像。剣を持ち、虎を従えているのが特徴だ ある霊媒師の小屋の中に祀られたタウンビョン兄弟の像。剣を持ち、虎を従えているのが特徴だ

タウンビョン兄弟についても解説しておきたい。ナッ神には非業の死を遂げた王朝関係者が多いが、彼らはその代表格だ。日本の平将門や菅原道真に近いかもしれない。11世紀、彼らは鬼と人間の間に生まれたた怪力の持ち主で、王に仕える兵の中でも群を抜いた活躍を見せていた。しかし、戦に勝って戻る途中、タウンビョン村で神殿を建てるように王に命じられるが、レンガ積みを怠ったとして処刑されてしまう。彼らの活躍を妬んだ大臣が陥れたいう説もある。神殿内には、彼らが積まなかったために欠けたとされるレンガ壁跡も残っている。

クライマックスは満月の4日前

祭りの期間中、村内には霊媒師の数だけ無数の小屋が建ち、各々にその霊媒師が持ち込んだ御神体を祀る 祭りの期間中、村内には霊媒師の数だけ無数の小屋が建ち、各々にその霊媒師が持ち込んだ御神体を祀る

祭りの日程は毎年7〜10日間ほどだが、実質的に儀礼を行うのは8月の満月の日(2020年の場合は9月2日)を最終日とする5日間で、満月の4日前がクライマックスとなる御神体の沐浴を執り行う。この日は夜明け前から多くの車が村をめがけて長い列を作り、帰りはすさまじい渋滞になり、以降は徐々に参拝者が減っていく。霊媒師の憑依儀礼は沐浴の翌日以降からが多くなり、最終日前に帰る霊媒師もいるので、憑依儀礼目当てなら満月の2日前あたりに行くのが、人も減ってきておりおすすめだ。

くれぐれも安全第一で参加を

御神体が神輿に乗って沐浴に出かける時、祭りの興奮はピークに達する。将棋倒しがあちこちで起こり、命の危険を感じるほどだ 御神体が神輿に乗って沐浴に出かける時、祭りの興奮はピークに達する。将棋倒しがあちこちで起こり、命の危険を感じるほどだ

上記の祭りの日程は、現時点で発表されている予定のもの。特に2020年の場合はコロナの問題もあるため、参拝を計画する場合はもう少し直前になってから、インターネットなどで日程を再確認した方がよいだろう。また上で述べたように、御神体の沐浴の日は数時間にわたって車が微動だにしないほどの渋滞に毎年陥るうえ、身体の安全を保てないほどの人波となる。どうしてもこの日に訪問したいなら、せめて御神体の神輿のお出まし時には、人ごみを避けて遠くから拝むことをおすすめする。

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/06/08)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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