- 秡川かよ
- カメラ片手にディープなカトマンズ文化を感じられる旧市街&寺院を歩きまわるのが大好き。エキスポート・バイヤーサポートの仕事の傍らフリーライターとしてローカル以上にローカルな現地を紹介。街歩きに寺巡り、祭りに買い物、美味しいものならおまかせあれ!気がつけばネパール(カトマンズ)在住10年以上。
出発エリアをに変更しました。
見た目にもつるつるしていて何だか涼しげ。のど越しがいい!
インドとチベットを結ぶ、古くからの交易の街、カトマンズ。インド色の強いもの、中華風のもの、チベット風のもの、様々にネパールの人々に取り入れられて独自のスタイルを築いてきました。生活様式や文化のみならず、食においてもネパール風にアレンジされて根付いたものが数多くあります。そして、近年チベット人の多く住む世界遺産ボダ・ナート周辺で地元ネパール人ウワサのチベット・ストリートフードが今回ご紹介する「ラピン」。小腹が空いた時に持ってこいのラピン、早速トライしてみましょう!
看板など見なくても、歩いていると見えるので間違えることはないでしょう
ボダ・ナートのストゥーパ周辺でも、お店の脇に小さなテーブルを置いて屋台にしているところがありますが、ここまで来たら、ストゥーパの北東に伸びるフルバリ通りへちょっとだけ足を伸ばしてみましょう。雑貨屋に八百屋、仕立屋、オイルランプに仏具・・ありとあらゆる生活必需品が揃う通りを100mほど進むと、右手に5件くらいラピン専門店が軒を連ねています。メニューはラピンのみ!というところもあれば、時間はかかるけれどもチョウミン(ネパール風焼きそば)やモモ(餃子)を出すところもありますが、ここへ来てラピンを食べないのは邪道というもの。「一杯くださーい!」
4〜5件が並んでいるので、はしごして食べ比べるのもまたよし
黄色っぽいラピンは、小麦粉をこねて団子状にし、それを更に水の中でよくこねると、水に溶け出してくる白いデンプンを含んだ汁を薄く伸ばして蒸したもの。残ったのはグルテンで、それもラピンの上にパラリと乗っています。もう一つの白い大きな塊のほうは、緑豆などのでんぷん粉から作るもので、ういろうのような食感。どちらもヌードル状に切って器に盛り、山椒粉、お好みでチリパウダー、潰したにんにくのスープとほんのり酢の効いた醤油ベースのソースをかけてお箸で頂きます。チベットのみならず中国各地で食べられている料理だそうですが、まだまだネパールでは目新しいストリートフード。とは言え、小さな店内はどこもネパール人の若者で賑わっていました。
たっぷりのチリペーストに少し塩を加えて・・・辛さは想像にお任せします。
スープスタイルではなくて、クレープのような感覚で、クリームではなくチリペーストを塗るラピンもあります。ペーストを塗り、同じようにクルクルと巻いて2cmくらいの幅に切って器に盛ります。切り口が薄い黄色と真っ赤なチリの渦巻き模様になっていてキレイなのですが・・・辛い!日本人にはかなり衝撃の辛さかもしれません。紹介したものはそれぞれ一杯30ルピー(約35円)とお値段も超手頃。満腹にはなりませんが、ちょっと何か食べたいなという時にはぴったりの量。特にこのつるんとした食感は、暑い季節にはもってこい。他にもボダ・ナート周辺ではチベットならではの揚げ菓子カプセやバフ(水牛)のダシがよく効いたヌードル・スープなど、ここでしか味わえないストリートフードが沢山。どれも逃せません!
看板にはいろいろとありましたが、お客さんは皆ラピンを食べていました!ここに来たらやっぱりラピン!
◆住所・アクセス:ボダ・ナート界隈の路上や小さなレストラン。わかりやすいのは本文に記載したフルバリ通りにあるお店です。
◆時間:あまり早い時間には開いていません。正午くらいから夕方までなら間違いなく食べられます。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2015/09/02)
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※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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