カトマンズ盆地のネワール族の素朴な村文化が残る町、ティミ

ヒマラヤの国ネパールの首都、カトマンズの市内から車で東へ20分。ごちゃごちゃと林立する建物と人混みと車の渋滞と土埃が、田園風景に変わってくるあたりに、ティミというネワール族の町があります。カトマンズ盆地はもとからネワール族と言われる民族が住んでおり、中世のマッラ王国の時代には、絵画や彫刻などにおいてネワール独特の文化が開花しました。ティミは、そんな中世のネワール文化の趣を今も感じることができる町なのです。ネパールの首都であるカトマンズには新しい建物がどんどん建てられ、いにしえの趣が失われていきましたが、郊外のティミにはまだまだ昔ながらの農家も残り、町のあちこちに中世の趣が感じられます。

ティミ最大のお祭りといえば、ビスケート祭り

年間を通してお祭りが多いネワール族ですが、ティミで最大のお祭りといえば、「ビスケートジャトラ」でしょう。「ジャトラ」とは「お祭り」という意味のネパール語。ネパールの暦の大晦日から5日間かけて行われるお祭りで、メインは元日と2日目になります。実はネパールは、正式な暦として西暦を採用しておらず、いまでも、独自のビクラム暦が使われています。ビクラム暦では、新年はだいたい西暦の4月の半ばに当たります。ですので、ビスケートジャトラは、4月の春の時期に行われる大祭ということになります。もし、この時期にちょうどネパール旅行を予定されているなら、ビスケートジャトラを見に行ってみましょう。

ビスケートジャトラでは、日本のような神輿を担ぎます ビスケートジャトラでは、日本のような神輿を担ぎます

赤い粉が舞う中、たくさんの神輿(みこし)が競い合う

ティミのビスケート祭りの最大の見どころは、ゴールとなるお寺を目指して競い合うように進む、たくさんのお神輿でしょう。ティミ町内の各エリアから出されるたくさんの神輿は、町の男たちに担がれて、一斉に最終地点のお寺を目指します。通り道には神輿を見物しようと多くの人が集まり、ものすごいにぎわいになります。神輿やそれを担ぐ男たちは、進む間にたくさんの赤い粉をかけられどんどん真っ赤になっていくので、その真っ赤な集団が押し合いへし合いしながらうごめく様も圧巻です。ネパールでは、赤い粉は神様へのお供えやお祝い事には欠かせないものなのです。

赤い粉が飛び交う中、神輿は競いながらお寺を目指します 赤い粉が飛び交う中、神輿は競いながらお寺を目指します

現地ガイドさんがいると、お祭り見物は何倍も楽しい

ただ、このような現地のお祭りを見に行くのは、観光客だけでは勝手がわからないことが多いのがネパールです。ツーリスト向けのインフォメーションサービスがほとんどない状態ですので、お祭りを見に行きたいという時は、現地ガイドさんとの同行がオススメです。この時期にネパールに行く機会があったら、ぜひトライしてみてくださいね。