カトマンズに花開いたネワール文化

ネパールの首都カトマンズには、かつてネワール族が住み、高度な都市文明を築いていました。なかでも12〜18世紀にかけて、ネワール族のマッラ王朝時代、カトマンズにはネワール文化が花開きました。ゴルカ朝の進出でネワール族の支配は終わりますが、ネワール文化が築いた建築は、アジア諸地域の仏塔建築にも大きな影響を与えたといわれています。また金属工芸や木彫技術も優れ、世界的に知られています。カトマンズ盆地にある寺院や王宮は、主にネワール族の建築家、芸術家によるものです。カトマンズ盆地のバクタプルにはネワール彫刻の最高傑作といわれる「孔雀の窓」を見ることができます。

ネパールの伝統文化ネワール建築のホテルに泊まる ネパールの伝統文化ネワール建築のホテルに泊まる

ネワール建築を使ったホテル

その美しい木造のネワール建築を、旅行者が泊まれるようなホテルにしているところがあります。ひとつがトリブバン空港の近くにあるドワリカホテルです。このホテルの創業者ドワリカ氏が、壊れて捨て去られていくネワール建築の窓枠などを収集し、修理して、ホテルに活用しているのです。いわば古民家再生タイプのホテルですね。古いものになると15世紀頃の部材もあるそうで、職人の訓練のために木彫のワークショップまで運営し、古い部材を再生しているといいます。まるで博物館がホテルになったようなすばらしい雰囲気を持っています。

日本の古い民宿のようなペンション

ドワルカホテルより、小規模で安いネワール・スタイルのホテルがパタンにあります。パタンの王宮広場のすぐそばにあるネワ・チェンというホテルは、18世紀マッラ王朝時代の民家を小さなペンションに改装したものです。ユネスコとパタン観光開発組織が参画し、日本も援助して2006年に開業しました。天井が低く、こぢんまりとした部屋は、日本の古い民宿のような趣で気分が落ち着きます。カトマンズの古い文化を楽しみながら、こういうホテルで過ごすにも、いい思い出になることでしょう。