0歳のバックパッカー?

学生のころからの無類の旅好きが高じて、家庭を持ってもバックパッカー的旅行がしたくてたまらず、0歳11ヶ月の息子を連れて母一人子一人の安宿泊まりをしたことがあります。行き先はネパール。18年前のことですが、それは一人旅でもなく二人旅とも言いがたいような、0歳児連れという特別な体験でした。

母親一人、0歳児連れのネパール旅行 母親一人、0歳児連れのネパール旅行

ありがとうロイヤルネパール航空

関西国際空港からロイヤルネパール航空機でカトマンズに入りました(1995年8月当時)。赤ちゃんなので座席を取っていず、抱っこで機内食も自分のものを分ければ十分と思いきや、大食いの息子は私の分をほとんど食べてしまい、見かねたチーフパーサーがこっそり空席だらけのビジネスクラスに招き入れてくれ、機内食も一つサービスしてくれました。自腹でビジネスクラスに乗ったことが一度もない私はその大らかさにただ感謝しました。

どこを歩いてもアイドル(息子が!)

大きなベビーカーを押しながらのトレッキングなど望むべくもなく、カトマンズ近郊とポカラ(国内線飛行機利用)しか滞在しませんでしたが、赤ちゃん連れの日本人女性はどこを歩いても目立ち、大人も子供も取り囲んできて、それは賑やかな質問攻めにあいました。一週間ほどの旅行で、息子が一体何人の人に抱っこされたか数えきれません。日本人らしさをアピールするため甚兵衛を着せていましたが、ポカラのヒンドゥー寺院をお参りしたときは甚兵衛姿で眉間に赤い粉をつけてもらい、摩訶不思議な赤ん坊になっていました。

子供に接するときの浄/不浄の観念

「ネパールではね、外から帰ってきたときはいきなり赤ちゃんに触ってはいけないんだ。」たまたま出会った若いガイドさんが言います。手洗いうがいでもするのかと思いきや、「まず火に手をかざして清めるんだよ!」火に手をかざしたくらいでバイキンがいなくなるわけがないけれど、これはむしろ浄/不浄の観念から来る行為でしょう。彼はまた、「赤ちゃんの頭をなでるのはいけないこと。頭は神様の宿る場所だから」とも教えてくれました。日本人は、かわいいという愛情表現にしばしば赤ちゃんや子供の頭をなでます。それはここではNGだったのですね。もしかしたら、私が無意識にそうしているのを見てガイドさんがそれとなく注意してくれたのかもしれません。

赤ちゃん連れの旅には覚悟が必要。でもそれ以上のことが待っている!

赤ちゃん連れの旅はいいことばかりではありません。食事や観光に制約も多く、周りに迷惑をかけることもあります。もちろん病気や怪我も心配。“子供を引っ張り回すだけの、親の自己満足”と批判されたりもします。私のような旅好きの親御さんが赤ちゃんを連れて旅をしたいのなら、トラブルの可能性を徹底的に調べ、強い意志を持って出かけましょう。きっと、マイナス要素を軽く凌駕するほどのかけがえのない出会いや経験を、赤ちゃんが運んできてくれますよ。