雇う?雇わない?現地ガイド

私は、自由旅行をしながらその場で現地ガイドを雇うことがあります。有名観光地では、外国人を待ち構えている“自称・ガイド”が声をかけてくることがしばしば。たいていガイド料をふっかけてくるため、彼らのことはほぼ無視して突破してしまうのが常ですが、一度だけ、ついてこられるままに半日ガイドを雇ったことがあります。私はそのとき、一人で0歳の赤ん坊をベビーカーに乗せてネパール旅行をするという、いささか無謀な旅をしている最中だったのです。

強気・弱気は顔に出る。カトマンズのガイドさんは顔が名刺でした(その1) 強気・弱気は顔に出る。カトマンズのガイドさんは顔が名刺でした(その1)

赤ん坊連れでへとへとだったので

彼の名前はジャヤ。とてもハンサムな、22歳の若いガイドでした。場所はネパールの首都カトマンズのダルバール広場でした。ネパール旅行者が誰でも一度は足を向けるスポットです。といっても私がここに来たのは二度目で、学生時代に訪れたネパールが忘れられず、主婦になり母親になってからもう一度来てみたのです。「ネパールなら二度目だし、赤ちゃん連れでも楽勝」と自信を持っていたのに、いざ実行してみると、身軽な学生時代の旅とはなにもかもが大違いでした。なにしろ荷物が多い!そして未舗装道路や石畳や階段のなんと多いこと!たちまち疲労困憊し、ダルバール広場でへたり込んでいたところを、ジャヤから目を付けられたというわけです。

突如現れた王子様のようなあなたは誰?

初めにジャヤが声をかけてきたとき、私はいつものように完全無視でやり過ごすつもりでいました。しかし彼は、私が大きなバックパックとベビーカーで難儀していることを素早く見て取ると、さっと手を貸して頼もしいところを見せました。そして英語力とガイドとしての実力をアピールしてきました。疲れきっていた私はとても助かり、「この人は信頼できそうだし、一人で観光するのは体力的に厳しい」と考えたのです。そして3時間の約束でジャヤを雇いました。

ジャヤは理想的なガイド

彼は広場にたむろしていた他のネパール人よりもずっと英語が上手で説明がわかりやすく、よく気が回り、しかも子供好きで、0歳の息子を抱っこしてかわいがってくれるという理想的なガイドでした。約束の3時間はあっという間に過ぎ、これなら夜まで延長して半日ガイドにしようと思い直し、ジャヤにそう持ちかけました。彼の提示してきたガイド料は、法外ではないものの「ちょっと高いな」と思う強気な金額でした。しかし、「それだけ自分に自信がある」という態度に、私は好感を持ちました。(その2へ続く)