再会を約束し、ジャヤと別れました

ハンサムだからひいきにするつもりはないですが(たしかにネパール人男性はハンサムが多いのですが)、たいして能力もないくせにふっかけてくるガイドは論外です。ジャヤは優秀だったので、その日の終わりに気持ちよくガイド料を払い、また会うことを約束しました。私はいったんカトマンズを離れて別の街へ行く予定だったので、「数日後に戻ってきたときに、またダルバール広場で会おう。そうしたらまたガイドとして私を手伝って。」と予約したのです。

強気・弱気は顔に出る。カトマンズのガイドさんは顔が名刺でした(その2) 強気・弱気は顔に出る。カトマンズのガイドさんは顔が名刺でした(その2)

約束の場所に来た男性は……

約束の日時、私とベビーカーの息子はカトマンズのダルバール広場へ戻ってきました。きょろきょろとジャヤの姿を探しましたが見当たりません。そのとき、ジャヤとちょうど同じくらいの年格好の若者が話しかけてきたのです。「あなたは、ジャヤとここで今日会う約束をしている日本人ですか?」「そうです。」「僕はジャヤの友達で、僕もガイドです。ジャヤは今日、病気で来られなくなって、代わりに僕が来たんです。」

この人についていって大丈夫?

私はとっさに身構えました。もしかしたらこの男は、私とジャヤの待ち合わせの会話を聞いていて、ガイドの仕事を横取りしようとしているのかもしれない? 割のいい仕事の少ないネパールだからそれは十分ありえます。私のけげんそうな態度を見て、彼は「ジャヤに会いたいですか?お腹の具合が悪いから自宅にいます。歩いていけるので、これから一緒に行きましょうか?僕の名前はラージです。」と言ってきました。半信半疑で彼の顔をまじまじと見ると、ハンサムとはいえないけれどいかにも人のよさそうな顔つきをしています。ジャヤの容態が心配でもあったので、手持ちの整腸剤でも渡そうかと思い、行ってみることにしました。

「第二の男」ラージは照れ屋さん

ダルバール広場を離れるにつれ、街角はのどかな雰囲気になってきます。せまい道をラージと連れ立って歩いていると、道の両脇の家からおばさんたちが出てきては「あらっ、ラージ、ガールフレンドができたの?」「ラージ、結婚したのね!あらまあベビーまで!」などとからかう声が飛んできます。そのたびに彼は恥ずかしがり、「ちがうちがう、日本人のゲストだよ!」と両手を振り回しムキになって否定します。その様子を見ると、「この人は悪人じゃないんだな。ちょっとでも疑って申し訳なかった」と思いました。(その3に続く)