海外旅行に行くなら、あなたはどちらのタイプ?

海外旅行が好きな人は、二つのタイプに分かれると思います。一つは「できるだけ多くの国へ行ってみたい!」。もう一つは、「何カ国行ったかは気にならず、行きたい国へは何度でも行く!」。あなたはどちらのタイプですか? 私は、後者です。初めての国はもちろん楽しみですが、同じ国を再訪するのも大好きです。“再訪”という行為は、旅の楽しみ方の一つだと思っています。

旅の楽しみ方のひとつ、それは“再訪”(前編) 旅の楽しみ方のひとつ、それは“再訪”(前編)

ポカラの観光名所に来てみれば

「ここに季節を変えてもう一度来てみたらどうだろう?」と考えたことはありませんか。日常の中でも「この桜並木は春になったらさぞ見事だろう」とか、「今は青々と繁っているもみじの山、紅葉の盛りにまた来てみたいな……」と想像することはありますよね。私が海外旅行で初めてそれを強く思ったのは、ネパールのポカラででした。ポカラの観光名所「パタレ・チャンゴ(別名デビッド・フォール)」という滝は、持参したガイドブックによれば「滝壺に落ちた水が川となって流れずに、そのまま地中に吸い込まれてしまう不思議な滝」とのこと。その解説に惹かれてやってきてみれば、3月初めのこのときは渇水期だったのでした。

想像の中で、逆巻く激流のまっただ中に立つ!

水は完全に干上がっており、落差のある白茶けた岩場としか言いようのない“滝”に一度は落胆したものの、気を取り直してよく見ると、こういう時期に来るのもおもしろいと思えてきたのです。ひとけがまったくないのをいいことに、岩から岩へと飛び移りながら水底であるはずの最下部まで降りてみました。すると、上から見下ろしていたときとはがらりと風景が変わって見えるのです。狭い“川底”を“滝壺”へ向かって奥へ奥へと進んでみます。頭の中ではいつしか、雨季に入ったあとのこの場所を思い描いていました。今にもドドドーッと、川床を激流がやってくることを、底に立って想像してみます。まず轟音。逆巻く激流。飛沫……それが今はこの静けさなのですから。

旅の醍醐味の一つ、“再訪”をしてみよう

5年後、私はまたネパールのポカラを訪れました。今度はちょうど雨季の最中で、ヒマラヤはほぼ見えませんでしたが、その代わりに前回とはまったくちがうパタレ・チャンゴの姿を見ることができました。5年前に川底へ降りて空想していたよりもはるかに水量の多い滝を見て、感動を新たにしたのです。しかし、前よりも観光地として整備されている様子で、「もし再び乾季に来ることがあっても、もう川底まで降りて行くことはできないかもしれない」と思いました。(後編に続く)