一瞬の気のゆるみがピンチを招く!

海外旅行中にパスポートをなくすのは、命をなくすよりはマシとはいえ、本人にとってダメージの大きいものです。楽しい旅行はそこで中断を余儀なくされ、あとはひたすら再発行への面倒な手続きに追われるからです。私も、過去に一度だけ本格的ピンチに遭いそうになりました。過ぎてしまえば笑い話ですが、失敗を振り返り、なぜそんなことが起きたのか考えてみます。

二度と経験したくない!パスポートを置き忘れてしまった失敗談 二度と経験したくない!パスポートを置き忘れてしまった失敗談

印パ国境でなぜか卓球に興じるはめに?

学生時代、女同士二人連れで長い旅行をしていました。パキスタンからインドに入るときのことです。パキスタン側の出入国管理事務所があるワガーを何事もなく通過し、200から300mほどの中間緩衝地帯を大きなザックをしょって歩き、インド側の出入国管理事務所のあるアターリーに着きました。ここの広いオフィスの一角に卓球台があって、職員たちが遊んでいました。そして、外国人の若い女の子二人連れがニコニコと見ていることに気づいた彼らは、ラケットを貸してくれたのです。私たちは、職員に交じって卓球をひととき楽しんだのです。

国境を超えてからパスポート不携帯に気づく!

お礼を言ってオフィスをあとにし、街へ向かうタクシー乗り場までまたしばらく歩くうちに、「大変!パスポートがない!」。血の気が一気に引き、心臓が早鐘を打ち、顔を見合わせて泣きそうになりました。卓球をやったオフィスに置き忘れたことを思い出すと、私たちは猛ダッシュで戻りました。今までの旅で、あんなスピードで走ったことは後にも先にもないでしょう。ゼイゼイと息を切らしてオフィスに転がり込むと、職員たちは先ほどまでとまるで変わらないのんきな態度で私たちを一瞥し「卓球だけじゃなくて君たちはランニングもするのかい。スポーツマンだねえ」と茶化しました。パスポートは二つともちゃんとそこに保管されていました。

原因を考えてみた

なぜ、こんな馬鹿げた失敗をしてしまったのでしょう。原因はいくつかあります。一つ目は「長旅で、パスポートを貴重品入れから出す行為に慣れすぎていた」。二つ目は「友達といることで気が緩んだ」。両方とも緊張感を失う原因となります。三つ目は「国境で卓球という思いがけない展開に一瞬心が奪われた」。旅先でいきなり美人やハンサムが現れたり、おいしいものをごちそうになったり、予想外の楽しい展開に気を取られた瞬間が危険です。最後は「疲労」。この国境に至るまで、私たちは重いザックの移動にも疲れていたし、風邪や下痢などの病気も経ていました。疲れていては注意力も散漫になってしまいます。

あなたは失敗しないで、行ってらっしゃい!

このように、ちょっとした原因がミスを招きます。旅のハプニングは楽しいものですが、こんなドキドキは、私はもう二度と体験したくありません。他人のこうした失敗談を知ることは、いざ実際に現場でパスポートを取り出すときに気を引き締める効果がありますから、旅行前に周りの人の失敗談を聞いてみるのもいいかもしれませんよ。