数人で食べるときはおかずを一品ずつ皿によそってもらって、それぞれバナナの葉に盛られたごはんの上にとりわける。伝統的には手で食べる。
マレー人コミュニティの中心、ゲイランセライ
多文化が交差し多民族が混在するシンガポールでは、エスニック色あふれる庶民的な料理のバラエティが豊富で、新しい味の発見は楽しみのひとつ。イーストコースト方面には、マレー系民族が多く住み同民族コミュニティの中心となっているエリア、ゲイラン・セライがありますが、その中心にある巨大な市場、ゲイラン・セライマーケットが3年をかけた大改修をほぼ終えたと聞いて、さっそく行ってきました。圧倒的にマレー人でにぎわう市場では、においも色彩もかなりエキゾチック。マレー人の食文化をまるごと体験することができます。
いつも行列ができるHajjah Mona (ハジャーモナ)。ホーカーセンターでは、流行っている店とそうでない店が人の並び加減で一目瞭然。
インドネシア・スマトラ島発祥の料理・ナシパダン
そんなわけで、活気溢れる市場をのぞいてまわるのは楽しいものですが、今日のお目あては、いつも行列ができるという、おいしいナシパダンの屋台“。ナシパダンとは、ガラスケースに陳列されている幾種類ものおかずの中から好きなものを選んでバナナの葉に盛られたごはんと一緒に食べるスパイシーな庶民料理です。インドネシアのスマトラ島のパダンに発祥した料理で、“ナシ”とはインドネシア語でお米の意味です。
ガラスケースに陳列されているおかずの中から好きなものを選んで店の人によそってもらう。
好きなおかずを選ぶ
お昼時は混むので、早めの時間に行った方がいい、ということで朝食を抜いて11時半くらいに行ったのですが、すでに行列ができていました。所狭しとガラスケースの中に陳列されているたくさんのおかずはどれも香辛料がきいたスパイシーなものです。ココナッツミルクで煮込んだ各種カレー、鶏や牛、魚のグリルや揚げたもの、野菜炒め、豆やテンペ(大豆を発酵させたインドネシア版納豆とでもいうべき食材で、健康食品として日本でも注目されているようです)料理など20数品もあり、自分の好きなものを選んでごはんの上に盛ってもらうのです。
料理人のラザックさん。おいしい料理の研究にインドネシアで修業したそう。日本料理も作ってみたい!ですって。
鮮度抜群の料理が魅力。
ナシパダンは専門店、各ホーカーズセンターともにどこにでも見つけることができるマレー系料理ですが、要は“作り置き”の料理なので、時には鮮度が気になったりするのですが、Hajjah Monaの料理は味付けの良さだけではなく、食べてみてその鮮度のよさが人気の秘密だと思いました。料理人のラザックさん、毎晩深夜の2時から仕込みに入り、20数種類もの料理をつくるのです。パダン料理の研究に、本場インドネシアで料理を修業したという熱心さです。ご飯はひと盛り50セント、おかずを数品載せてもらって3ドル〜5ドル程度(200〜300円)という安さ、本当にうれしいですね!
HAJJAH MONA Nasi Padang
営業時間 午前7時から午後6時ころまで(売り切れれば閉店)
水曜定休
ゲイラン・セライ・マーケット (The New Geylang Serai Market and Food Centre) 内2階
最寄り駅 地下鉄 Paya Lebar 駅より徒歩7分程度(ゲイランセライとチャンギロードの角)
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