ブッソーラ・ストリートで美味しいお店探し!

シンガポールのアラブ人街、ブッソーラ・ストリートでは、陽が傾き始めるころから、レストランの客引きが元気に声をかけてきます。ヤシの木が立ち並ぶ、美しい歩行者専用道路の両側には、トルコやレバノンといった中東料理店が軒を連ねているのです。店の外の看板で、羊肉の串焼きやひよこ豆のペーストなどが美しく盛り付けられた写真を見るとお腹が空いてきますが、値段の高さにビックリ。羊の串焼きがたった2本で2600円など、日本で食べるよりはるかに高いとは! 観光客相手のきれいなお店が並んでいますが、中を覗くとどこも空いているのは、この高さのせいでしょう。

歩道にもぎっしり並んだテーブル! 歩道にもぎっしり並んだテーブル!

サルタン・モスクへ近づくと……

冷えたビールとともに串焼きにかぶりつきたかった……と未練を残しつつ、サルタン・モスクの方向へと歩を進めていきます。バグダッド・ストリートと垂直に交わる交差点に、一店だけ大にぎわいなレストランが! 他のレストランはガラガラなのに、ここだけ、歩道にぎっしり並べたテーブルが超満席なのです。迷わず私もここで食べることに決めました。店名は「カンポン・グラム・カフェ」です。

このエリアの呼び方には注意しよう

「カンポン・グラム」というのは、この地域のもともとの呼び名です。「カンポン」は「村」、「グラム」は「グラムツリー」という樹木のことで、グラムの木が茂った村だったのですね。この村の歴史は古く、1989年には国指定の保護区になっています。ちなみにこの辺りは、日本のガイドブックや旅行サイトではしばしば「アラブ・ストリート」として紹介されていますが、アラブ・ストリートはブッソーラ・ストリートと並行している道路の名前です。混同しないように注意しましょう。シンガポーリアンは昔ながらの「カンポン・グラム」という名前で呼んでいるようです。

観光地で愛される庶民向けレストラン

さて、そんなシンガポールの歴史と愛着を表した名前のお店「カンポン・グラム・カフェ」は、よく見ると、お客さんは観光客よりも地元の人たちが大半のようでした。空席を見つけるのもひと苦労、やっと相席で座ってみると、周りの席ではどれもこれもおいしそうなものばかり。中東料理、マレー料理といったジャンルにとどまらず、ありとあらゆる料理をとりそろえた豊富なメニューもうれしくなります。(後編に続く)