店名の「チャトニー」とはインド料理に欠かせないペーストのこと

シンガポールのチャンギ国際空港は、誰もが知る巨大ハブ空港ですね。おいしいレストランも多数入店しているので、私も毎回どこで食べようかと迷います。先日は、ターミナル2のレベル3(パブリックエリア)にあるレストランのうち、最もT2駐車場寄りにあるレストラン「CHUTNEY MARY(チャトニー・メリー)」に初めて入ってみました。ハラル&ベジタリアン対応の、インド料理ファストフードレストランです。

24時間営業なのもありがたいですね 24時間営業なのもありがたいですね

レストランエリアの端っこは、不思議な人の流れが……

特にインド料理が食べたかったわけでもないのですが、ちょっと立ち止まって観察していると、なんだかここに興味が湧いてきました。というのも、他の人々は「どこで食べようか?」と迷いながら歩いていますが、インド人(インド系の人々)はまったく迷いなく、吸い込まれるかのように次々とこの店に入っていくからなんです。このフロアだけでも、他に6、7軒ほどもレストランが並んでいるのに。彼らの自国の料理への愛着といったら! そのブレない足取りを見ているうちに、私もインドの軽食が食べたくなってきました。

インド各地の料理を取り揃えています

好物のドーサ(米と豆の粉で作るクレープ)とワダ(豆の粉で作るドーナツ状の揚げ物)があったので、これにしてみましょう。両方ともサンバル(野菜スープ状のカレー)と2種類のチャトニー(ペースト状調味料)が添えられていました。これらを付けながら食べるのですが、どちらもサンバルとチャトニーがまったく同じものだったので少し後悔。ちゃんとメニューを見て検討すべきでしたね。そして、予想以上に辛い味付けに、ちょっと驚きました。シンガポール国内、たとえばリトルインディアで食べるこれらの料理よりも辛味が強かったからです。

手前がドーサ、奥がワダです 手前がドーサ、奥がワダです

ロンドン発祥のインド料理店が、シンガポールの空港に!

調べてみると、CHUTNEY MARYは1990年にロンドンで設立された、イギリスのレストランチェーンでした。シンガポールでもインドでもなく、イギリス発祥の店だったのですね(設立者はインド系ですが)。ドーサもワダも、まちなかの名店で食べるほど洗練された出来ではありません。けれども、見渡す限りのインド系のお客さんに囲まれていると、今どの国にいるのか、ちょっと分からなくなってきます。この不思議な感覚こそ、多民族国家シンガポールの醍醐味。異国にいながらさらに異国情緒に浸れるひとときが、用意されていますよ!