「豚+カニ=おいしい!」そんなシンプルなスープ

「あなたの好みはどっち? シンガポール名物、プラナカン料理店食べ比べ!」その3からの続きです。2品目は、見るからに濃厚でどっしりした味のアヤム・ブアクルアと違い、あっさりして分かりやすいおいしさのスープ「バクワン・ケペティン(「ケペティン・バクワン」とも)」。豚ひき肉とカニ肉を混ぜた肉団子のスープで、たけのこの細切りも入っています。豚肉とカニ肉を一緒に団子にするというのは、ありそうでなかった組み合わせ! おいしいに決まっていますよね。辛くないので、辛いものが苦手な人でも大丈夫ですよ。

素朴な見た目、その見た目そのものの味 素朴な見た目、その見た目そのものの味

オリジナルといってもプラナカンのセオリーはきっちり守ります

3品目は、この店のオリジナルメニュー「オタオタ入りロールキャベツ」です。写真でひとめ見たとたん、ココナッツミルクたっぷりのソースに目が吸い寄せられていました。ちなみにこちらのメニューは写真つきなので、旅行者にも分かりやすくて助かりますよ。オタオタとは魚のすり身の辛いかまぼこのようなものですが、これをロールキャベツの芯に入れているのですね。キャベツの甘み、ココナッツミルクの甘めなソースとオタオタの辛みが絡んで、文句なしのおいしさでした。

意外と辛いですが、やめられない止まらないおいしさ 意外と辛いですが、やめられない止まらないおいしさ

既製品や化学調味料に頼らない、真面目な仕事ぶりが伝わる味

これらのシグネチャーメニューを3品試してみて、どれもプラナカンの伝統をはっきり打ち出した料理だと感じました。と、プラナカン料理初心者の私が評するのも何ですが、肉団子スープはもちろんのこと、アヤム・ブアクルアの煮込みのスープ部分とロールキャベツのココナッツミルク味のスープも、すべて一滴も残さず平らげてしまうほど、スープの滋味深い味に感動しました。突き出しのアチャール(ピクルス)と自家製デザートも、インスタントな味とは対極のおいしさでしたよ。

ビジュアルにビックリするも、さわやか! ビジュアルにビックリするも、さわやか!

プラナカン文化の奥深さを垣間見ることができました

キャンドルナッツとチリ・パディ、シンガポールのプラナカン料理の代表格2店に立て続けに行ってみました。メニューを制覇したわけではないし、両店の雰囲気は異なっていますが、それでも共通する志を感じ取りました。それは「手間を惜しまない」こと。今、世界的に食文化はインスタント化の傾向にあります。家庭料理はますます衰退の一途でしょう。けれども、プラナカン文化という美しい文化の継承のため、両店は手間を惜しまない料理を作っていました。シンガポールに行ったら手軽な食事だけでなく、ぜひプラナカン料理店へ。食べてみれば、違いがわかりますよ!

ピクルスもどんどん箸がすすみました ピクルスもどんどん箸がすすみました