いよいよ、占いスタート

小柄な占星術師は、私のデータをすでに書き込んである紙を取り出しました。印字してある文字はタミル文字で一つも読めませんが、手書きで星の配置を説明してくれるときには英語を使ってくれます。しかし、十二星座の概要から解説をしてくれる彼の英語はよどみないものの、訛りが強くてきわめて聞き取りにくく、ただでさえ英語が苦手な私は最初の緊張も吹っ飛んで、間もなく聞き取るのに必死になっていました。解説には「Ruler is Saturn.(支配星は土星です)」といった表現が使われ、占星術の基礎知識を要求される場面もあります。正直にいって、十二星座の概論のような箇所は知識不足でついていけないこともありましたが、いちいち質問するのも失礼かと思って、納得しているような顔で聞いていました(ごめんなさい)。そのうちに、いよいよ私個人の全人生を見通す占いの時間となりました!

シンガポールのリトルインディアで占い師から本格的占星術を受ける(後編) シンガポールのリトルインディアで占い師から本格的占星術を受ける(後編)

まさかこんなに「ずーっと幸せ」な人生だとは……

生まれてからの7年間は、ごく幸せな幼少時代、その後もほぼずーっと“幸せ”、“お金が入るようになる”、“家が栄える”などと、いいことばかりが並ぶ。60歳くらいのときに“憂鬱になり、心配事や孤独感に襲われる”と出ているものの、それ以外はほとんどいいことばかり。晩年はさらにハッピー、84歳で死亡。「あのー、私の人生ってこんなにずっと幸せなんですか?」にわかには信じがたく、占いの紙を見ながら尋ねてみると、「あなたは長生きするし、すごい強運の持ち主だよ。」ラッキーナンバーやラッキーカラーといったラッキーアイテムも教えてくれました。さらに、私に幸運をもたらすキーワードとして、おじいちゃんはまるでサッカーの監督のように「move」という言葉をさかんに発していました。「あなたの人生全般を通して、“動く”ことが重要なカギなんだ。動くというのはただ物理的な移動だけを意味しているのではないよ。人から“おいで”と呼ばれたらその方へ行きなさい。動くことで幸運を招く。旅にも向いている。」

「占い」というものの本質的な意味

この占いを、どう解釈するか?結婚の時期や“動くことが吉”というアドバイスも、ごく平均的な女性の一生を言ってみたに過ぎない、ともいえます。しかし私には、この占いで心がとても穏やかになり、生きる力が湧いてくるのを感じました。死は避けることができないし、不幸な時期もある、けれど今日からまたがんばって生きようという気にさせてくれる。それが占いというものの本質的な意味ではないでしょうか。占星術師のおじいちゃんの柔和で信頼感のある表情を見つめているだけで、ヒーリングを得られ、気持ちがリセットされるのを感じました。シンガポールの占星術はインドコミュニティーで聞くのが早いので、やってみたいと思ったら、とにかくリトルインディアへ。そのときは、ご自身の誕生時刻を忘れずに!