美しい展示が評判の博物館へ

シンガポールは、グルメとショッピングが楽しい国です。けれどもシンガポールという国を深く知りたいと思ったら、「プラナカン」について学ぶことは外せません。プラナカン博物館は、そんなシンガポール文化初心者にもわかりやすく美しい展示で、評判のいい博物館です。MRTシティ・ホール駅からもブラス・バサー駅からも徒歩10分ほど、パステルグリーンのかわいい博物館を目指して、行ってみましょう! この建物は、もとは1912年に建てられた学校だったそうです。2008年に、博物館としてオープンしました。

シンガポールを語るなら外せない「プラナカン」。プラナカン博物館で楽しく学ぼう シンガポールを語るなら外せない「プラナカン」。プラナカン博物館で楽しく学ぼう

「プラナカン」って何?

さて、そもそもプラナカンとはなんでしょう?マレー半島には、古来からマレー系の人間が暮らしていましたが、15世紀後半から中国系移民も住み始めました。移民の中国系男性と、現地にいたマレー系女性とが結婚し、混血の子孫たちが増えていきました。中国とマレーの混血をもとに、近隣のアジア諸国や交易先のヨーロッパの文化をも取り入れて、シンガポールやマレーシアで花開いた独自の文化が、「プラナカン文化」なのです。プラナカンの男性のことを「ババ」、女性のことを「ニョニャ」と呼びます。

「ニョニャ」の手仕事にうっとり……!

博物館の1階左手のギャラリーでは、現在のプラナカンの人々の大きな写真とともに、彼らのルーツを紹介しています。彼らの顔をじっと見ていると、中華系、マレー系、インド系といった多民族国家であるシンガポールに、プラナカンがさらなる多面性を添える存在であることを実感できます。2階には、結婚式をテーマにした展示があります。衣装や装飾品の細かい美しさに目を奪われますよ。3階には、さらに目を見張る展示が並んでいます。私がもっともうっとりと見入ってしまったのは、ニョニャ(プラナカンの女性)の手仕事の一つである「刺繍」。花と鳥をモチーフにしたビーズ刺繍のタペストリーには、現在のような大量生産の品物に囲まれた暮らしからは考えられないような、時間と手間がかけられたことでしょう。

「ニョニャ・ウエア」はお土産にぴったり

この他にも、3階にはニョニャの衣服や宗教関連の遺物、そしてプラナカン独特の「ニョニャ・ウエア」などが飾られています。ニョニャ・ウエアとは、パステルカラーの華やかな陶器のこと。中国の陶器とも他のアジア各国の陶器ともちがう、まさにプラナカンを象徴するようなかわいい焼き物です。私もこのニョニャ・ウエアが大好きで、スプーンなどの小物なら数百円程度と安いので、ついつい買い込んでしまいます(ちなみに、博物館併設の土産物店よりも、カトン地区のプラナカンショップの方が、品揃えは豊富ですよ)。プラナカンの文化について自然と学べて目の保養にもなる、シンガポールの博物館の中でもおすすめの場所です。