国内唯一のヤギ酪農場へ!

「クランジ・カントリーサイド」で、シンガポールの農畜産業をめぐる旅は続きます。次に向かうのは、シンガポール唯一のヤギの酪農場「ヘイ・デイリーズ」。見学し終えた「ジュロン・フロッグ・ファーム」からシャトルバスも通っていますが、次のバスまで1時間ほど待たなくてはならなかったので、歩きました。徒歩で1キロほどですが、この道のり自体もおもしろいものでした。

シンガポールの農畜産業・3 シンガポールで「ヤギの農場」へ行く、珍しい体験! シンガポールの農畜産業・3 シンガポールで「ヤギの農場」へ行く、珍しい体験!

徒歩では大変、でも歩くのも楽しい

都心部とはまったくちがう風景が広がっているのです。車はめったに通らないし、道路にはリスやコウモリなどが轢かれた死骸がたくさん転がっています。生き物の影が濃いのですね。周囲には花卉農家や野菜の農地が並び、肥料のにおいが漂います。これがシンガポールだとは信じられないような道でした。暑さに参りながらもたどり着いた「ヘイ・デイリーズ」は、なかなか羽振りのよさそうな農場でした。大きな駐車場があり、シンガポーリアンは自家用車でそこへ乗り付けます。汗だくで歩いてくる旅行者なんて、私一人です。皆さん手に手に発泡スチロールの箱を持って、車から降りてきます。あれにできたてのヤギミルクを詰めて持ち帰るのでしょう。

ツアーに参加すればヤギとのふれあいも期待できます

売店に群がるシンガポーリアンを尻目に、まずはヤギの飼育されているヤギ舎(?)へ。予想以上にたくさんのヤギが飼われていました。人口密度というかヤギ密度が高すぎるように見えましたが、ちゃんとヤギ舎から出して運動もさせるそうです。きちんとした見学通路が設けてあり、私の他にも一周している家族連れが何組かいました。通路以外を通れないので、至近距離でヤギを見ることはできません。ちょっと残念ですが、見学者が勝手にものを食べさせたりしては大変ですからね。朝9時に開催されるスタディーツアーに参加すれば、ヤギと触れ合うことができます。また、搾乳体験もできるそうです。

ヘイさんはシンガポールが誇る酪農家です

ここは1988年から始めた酪農場で、1000頭ほどのヤギを飼育しています。一頭あたり、毎日2〜5リットルのミルクを出すそうです。ヤギ舎の裏手にある建物には、リー・クアンユー元首相が来訪した写真や、数々の受賞歴を誇る写真が飾られていました。シンガポールの貴重な産業なのですね。また、ところどころにクイズ形式のヤギに関する解説があり、読んでいくといつの間にかヤギに詳しくなっていくという工夫もされていました。

ヤギミルクをその場で飲めます

最後に、私も新鮮なヤギミルクを買って飲んでみました! 200ミリリットルで2.5シンガポールドル(2015年現在、約238円)、プレーン味とチョコレート味があります。私はプレーン味にしました。冷えているとくせを感じにくいのですが、ぬるくなってくるとヤギ臭い匂いがします。慣れない人は冷えているうちに飲んでしまいましょう。ヤギミルクは高タンパク低コレステロールの健康的な食品です。自家用車がないとかなり不便な場所にありますが、こんな珍しい体験ができるのであれば、足を伸ばす価値はありますよ。ヤギたちののんびりした顔を見に、ぜひどうぞ! 開園時間は9:00〜16:00、火曜日が定休日です。