子供の歓声が響く「公園」

その3からの続きです。「街」に続いては「公園」です。体験型インスタレーションを中心とした、美しくも興奮に満ちた遊びの空間です。子供達は、ただただ夢中で遊んでいます。このブースで最も私が感動したのは、「光のボールでオーケストラ」。大きな光るボールに触れたり、ぶつけ合ったりすると、それぞれのボールが反応して色と音が変化します。誰も何もしなければ(ボールに影響を与えなければ)、何も起こりません。子供はすぐさまそれに気づいて、歓声を上げながら、ひたすらボールを投げたり叩いたり、時には乗ろうとしたりします。

「クリスタルユニバース」は誰もが幸せな気持ちに 「クリスタルユニバース」は誰もが幸せな気持ちに

シンガポールの縮図、平和な世界の縮図

私はこの子供達の姿を見ながら、「まさにこれは『秩序がなくともピース(=平和)は成り立つ』だ」と思っていました。これは、2013年にシンガポール・ビエンナーレに出展したチームラボの作品名です。呼びかけ合い、笑い合って無心に遊ぶ子供達は、誰に教わることも、押し付けられた秩序もなしに、見知らぬ者同士でも即座に楽しむことを理解しています。子供達の顔ぶれは、人種も言語もまったくバラバラ。シンガポールを象徴するひとコマでもあり、世界がこんなふうであったら……と夢を見る心地の光景でもありました。

「宇宙」では誰の笑顔も輝かせます

最後は「宇宙」です。「クリスタルユニバース」という17万個のLEDライトを使った光り輝く通路を歩いていきます。この作品は銀座のミュージアムでも見たことがありましたが、より大型になりました。うっとりしながら光の道を歩く来場者が、世界各国の人だということに感激します。ライトが明るく輝く時を狙って、みんな笑顔で記念撮影。最後の展示まで来て、どの顔も、満足感と喜びに輝いています。係員の人に「I love Team Lab! 日本でも何回も見てるの」と話しかけてみると、「本当に美しいですよね。2年前のアートフェアにも来て、すごい人気だったんですよ」とにっこりしてくれました。

歩くだけでなく参加することで宇宙の一員に

「クリスタルユニバース」もやはり、人の動作に反応して光が変化するインスタレーションです。そしてデジタルデバイスから、好みの“星”を選んでスワイプ(指を触れたままライトに向かって投げるように)すると、目の前の光すべてに影響を与えた輝きを作ることができます。フィナーレにふさわしいこの作品を前に、私はこうメモしました。“なぜチームラボは、うっとりするのに切なくなるんだろう?立ち去りがたく、忘れられない体験になる。デジタルが、ここまで人の心を震えさすことができるなど、誰が想像できただろうか?”

チームラボを体験するために、シンガポールへ!

シンガポール、アートサイエンス・ミュージアムの「FUTURE WORLD Where Art meets Science 未来の世界:アートとサイエンスが出会う場所」。ここまで大規模なチームラボの常設展示は、世界中でもシンガポールが初めてです。未来へと大胆に進んで行くシンガポールという国にふさわしい決断だと思います。来場者の喜びに満ちた表情が、浮かんできましたか? あなたもぜひ、そのひとりに加わってください!