スリランカの芸能を網羅した「キャンディアン・ダンス」

スリランカ第二の都市キャンディに来たならば、まず楽しみたいのが「キャンディアン・ダンス」。スリランカを代表する芸能で、かつてキャンディ王朝で踊られていた踊りを中心に、スリランカ各地の芸能を組み込んだものです。現在では、観光客のために行われるショーとしての側面が強いと言えますが、逆に考えれば「スリランカ各地の芸能を一度に観られる」良い機会です。キャンディでは3つの団体が一年中ほぼ毎日公演を行っています。キャンディでは特にこれといったナイトライフもないので、見逃す手はありません。公演団体により、演目は異なりますが、どこも主要な演目は共通しているので、そのうちのいくつかを紹介しましょう。

キャンディに行ったら必ず観たい!おすすめの「キャンディアン・ダンス」(前編) キャンディに行ったら必ず観たい!おすすめの「キャンディアン・ダンス」(前編)

宗教儀礼に起源を持つ「ウェス・ダンス」

まずはスリランカを代表する踊りとも言えるウェス・ダンス。その起源はコホンバ神に祈願を込める「コホンバ・カンカーリヤ」という宗教儀礼にあるといわれます。かつては、村ごとに何夜にもわたり行われていたものの、今でめっきりその機会も少なくなったとのこと。ならば、なおさら見逃すわけにはいきません!このウェス・ダンスは、横長の「ゲタ・ベラ」という両面太鼓の伴奏で踊られます。叩くときの指の使い方で、四種の違う音色「タット」、「ジット」、「トン」、「ナム」を出すことができ、その音色を巧みに組み合わせたリズムでダンスを盛り上げます。

64種にも及ぶ華麗なウェス・ダンスの衣装

ウェス・ダンサーの衣装で最も目を惹くのが「ウェスタットゥワ」と呼ばれる頭飾り。頭頂部がとがった、まるで銀色に輝く派手なシャンプーハットのようなのですが、つばに当たる部分に細かな装飾がいくつもぶら下げてあります。ダンサーの動きにあわせて、両足首に取りつけた鈴輪や腕輪とともにジャラジャラと音がするのが何とも良い感じです。それ以外にも、胸から腹にかけて装着するビーズ製の美しい装飾(金太郎の前掛けみたいに見えます)や、大きく派手な耳飾り、腰に巻きつけるベルトのようなものなど、ウェス・ダンサーの衣装は全部で64種にも及びます。彼らの衣装は、「太陽の光」を表すといわれ、そのためにギラギラと輝いているのだそうです。

スリランカの紙幣にもウェス・ダンスのデザインが!

ウェスダンスはお札にも見ることができます。身体の重心を少し落として、足を肩幅より大きく広げ、外側に開いて両手を構えた彼らの「キメ」のポーズは、スリランカの20ルピー札にも印刷されています。また、現在では流通が少ないのですが古い50ルピー札にはウェス・ダンサーの頭飾り「ウェスタットゥワ」が、500ルピー札には両面太鼓「ゲタ・ベラ」が印刷されています。芸能好きな人はスリランカに行った際には要チェックです!