キャンディの仏歯寺とは?

スリランカの古都キャンディは、ユネスコの世界遺産にも「聖地キャンディ」として登録され、「スリランカで最もスリランカらしい町」との呼び声が高い町です。1815年にイギリスに滅ぼされるまで、300年以上にも渡りスリランカの多数派民族であるシンハラ人の文化的中心地として繁栄してきました。町の中心部に位置する仏歯寺は、そんなキャンディのシンボルです。白い塀で囲まれ、正面脇には八角形をしたシンハラ建築の建物(図書館)が目を引く寺院で、その内部に仏陀の左の糸切り歯が収められています。

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どうして仏陀の歯がキャンディに?

この仏陀の歯は、4世紀頃インドの東岸、現在のオリッサ州からアーンドラ・プラデーシュ州北部にあったカリンガ国からスリランカに持ち込まれたと言われています。当初、シンハラ王朝の都アヌラーダプラに奉納され、時とともに「王権の象徴」として仏歯を持つものがシンハラ王国の正当な後継者とみなされるようになります。そのため、遷都のたびに仏歯は安置場所を変え、最終的には1590年にシンハラ王朝最後の都が置かれたキャンディに奉納されたのです。

プージャの時間に仏歯寺に行こう

仏歯寺は夜明けから夕暮れまで一般公開されていますが、仏歯を収めた部屋が開放されるのは、1日3回のプージャと呼ばれる礼拝の時だけ(5:30、9:30、18:30)。時間に都合がつくのならば、ぜひともこの時間に行きたいものです。真摯に祈りを捧げる人々であふれ、キャンディが聖地と呼ばれる理由が実感できます。入口でチケットを購入後、濠を渡って右手の階段を上がり、鮮やかな壁画が描かれた小さなトンネルを抜けると、大きな象牙を左右に配置したお堂の前に出ます。プージャの間はここで、チャルメラのような小型のラッパと二つの打楽器が演奏され、聖地の荘厳なる雰囲気を盛り上げてくれます。

観光客の少ない早朝のプージャが狙いめ

お堂の斜め前にある階段を上ると、お供え物を置く献花台があります。仏歯が収められているのは、その正面奥の部屋。お供え物を手に列をなす人々は、部屋の扉が開かれると仏歯の前に進み、供物を奉納し熱心に祈りを捧げます。残念ながら仏歯自体を観ることはできませんが、仏歯を収める金色に輝く容器だけでも間近に見たい人は、スリランカの人々と同じように供物を用意し、お供えをする人々の列に並ぶとよいでしょう。おすすめは早朝のプージャ。観光客も少ないので落ち着いて、スリランカの人々の篤い信仰心を間近に感じることができます。