台湾といえば蒋介石。彼の残したあるモノとは

台湾南部の都市・高雄に、蒋介石ゆかりの穴場観光スポットがあります。蒋介石といえば、中国共産党と鋭く対立し、“遷都”の名目で台湾へ敗走し、中華民国の指導者として台湾で没した人。その蒋介石が中華人民共和国からの核攻撃をおそれ、1961年、高雄東部のなだらかな丘の土手をくりぬき、核シェルターを建設しました。この核シェルターの一部が、現在ではそのまま水族館として使われているのです。

台湾・高雄に行ったら一番のおすすめスポット!?澄清湖海洋奇珍園 台湾・高雄に行ったら一番のおすすめスポット!?澄清湖海洋奇珍園

地元でもマイナーな水族館?

「澄清湖(ちょうせいこ)海洋奇珍園」という名前の水族館は、澄清湖公園の一角にあります。公園自体も起伏に富んだ広大な森林公園で、高雄随一の湖もある景勝地です。私はタクシーで乗り付けましたが、初め運転手さんも園内で迷ってしまい、まったく別の建物「淡水舘(鯉などの淡水魚を飼っている建物)」へ連れて行かれてしまいました。こんなことにならないよう、水族館の名称をきちんと漢字で書いて運転手さんに示しましょう!水族館は、入場料が200元(2013年3月)がかかります。

“本気”の核シェルターの面影

さて「海洋奇珍園」は、かつての核シェルターとしての興味深さプラス水族館のコレクションに驚嘆、という、二重の楽しさを兼ね備えた施設でした。入り口には、しっかりと「原 先総統 地下作戦指揮中心」と筆文字で書かれており、身が引き締まります。入り口の青い扉がまずずっしりと重くて驚きます。重さ5000kgもあって、これにより核爆弾も防げるという解説がありました。そして通路や各部屋も、もとシェルターという言葉から、もっと狭苦しく小さいものを想像していましたが大間違い。全長200mの通路は、横道もたくさんあり、迷路の気分で進んで行くのが楽しいのです。窓こそないけれど、天井が意外と高くて圧迫感もなく、蒋介石の居室のトイレやお風呂は、「これならしばらく住んでもいいな」と思えるほどの十分なスペースでした。それにしても、最初の扉の重さから始まり、歩を進めるうち、蒋介石が核攻撃から身を守ろうとしていた“本気さ”をひしひし感じ取りました。

次の高雄観光の目的地は、ここでキマリ!

核シェルターとしての面影を偲ぶのもおもしろいのですが、それ以上に、現在の水族館としての充実ぶりにすっかり魅了されました。私は生き物が好きでけっこう詳しいほうだと自負していますが、それにしてもここのコレクションはすばらしいです。見たことのない海洋生物がゾロゾロと出迎えてくれ、その美しさやグロテスクさに驚嘆!さらには化石や珊瑚なども展示してあります。3本の大きな珊瑚を男性に見立ててそれぞれ若者・壮年・老年と区別したプレートが付けられているといったお茶目な展示もあり、観光客は盛り上がっていました。観光客といっても、私が訪れたときにはほとんど人影がありませんでした。この高雄観光の穴場で、ぜひ二重のワクワクを体験してみましょう。ただし交通の便があまりよくないので、公園を散策しないのならタクシーで行き、見学中は待っていてもらうのが便利です。