都会から少し離れると、楽しい別世界!

台湾南部の貿易や経済の中心地である高雄は、見どころのたっぷりある観光地でもあります。「左営蓮池潭(さえいれんちたん/ズオインリエンチイタン)」は、市街地から北へ約10キロほどのところにある淡水湖。面積は約7ヘクタールほどです。湖の周りには、春秋閣や孔子廟といった観光スポットが建ち並んでおり、全長約1.4キロの道のりをぐるりとまわってすべてを見ていくと半日がかりになるかもしれません。時間がないけれど短時間で見て回りたい人には、レンタサイクルがお勧めです。私は、MRT紅線「生態園区」駅の2番出口から、ちょうどやってきたミニバスに乗って行きました。

台湾・高雄の蓮池潭は、湖の周りがライトアップされる夜こそ魅力倍増 台湾・高雄の蓮池潭は、湖の周りがライトアップされる夜こそ魅力倍増

今までハリボテ感が好きになれなかった龍虎の像でしたが……

蓮池潭バス停を降りると、すぐに目当ての龍虎塔は見えてきます。二つの塔を背景にして、大きな作り物の龍と虎がそれぞれ口を開けているという写真を見たことがある人は多いでしょう。私も何度も目にしたことがありましたが、ちっとも行きたいと思いませんでした。作り物の龍虎は、ありがたみもなくて、ただけばけばしいだけの安っぽいものに見えたからです。けれども高雄に来たついでに、ライトアップされた光景を見てみたくなって立ち寄ってみたところ、これが驚きのすばらしさだったのです!

虎の像のカッコよさに度肝を抜かれる!

龍のほうは、やっぱり遊園地じみているというか作り物っぽいのですが(架空の生き物だから当然といえば当然)、虎のほうはゾクゾクするほどカッコいいのです。大型ネコ科の躍動感あふれるしなやかなボディーの曲線、獰猛そうな横顔、今にも闇夜に飛び出して疾駆していきそうではありませんか。まさかここへ来て、息が荒くなるほど興奮するとは思いもしませんでした。かなり暗かったけれど、私は夢中で、虎がカッコよく見える角度を探してはシャッターを切りました。正面からだと間の抜けた表情になってしまうので、順光からと逆光から、横向きをねらうのがステキに見えるコツだとわかりました。

ライトアップの魅力を堪能する湖

逆光から、暗闇の中で牙だけがギラッと光っているように角度をつけて撮り、一人で悦に入りながら「でも昼間に来たらここまで興奮しなかっただろうな」と自覚していました。これこそライトアップの魔力。日光の下ではハリボテの感覚を拭えないけれど、暗闇でのライトアップなら余計なものは目立たなくなり、余計なことも考えずにひたすら被写体に吸い寄せられます。私はこのあと「春秋閣」と、「北極亭玄天上帝神像」を見て回りましたが、いずれもライトアップのおかげでこの世ならぬ迫力と魅力を湛えていました。

日没後をねらって、行ってみましょう

高雄へは、東京(成田)と名古屋から直行便もあり、台北からでも高速鉄道に乗ればわずか2時間弱で行くことができます。日中は高雄をあちこち観光して、仕上げに蓮池潭のライトアップを楽しむのはいかがでしょう。湖を背景にしてみると、「人々の思い描いた極楽世界はこんなイメージだったのかな」と思えますよ。