天井のステンドグラスの意味を読んでいきましょう

「時間をとって歩いてみて! 高雄の美麗島駅は美しいだけの駅ではありません」前編からの続きです。レンタルの音声ガイドは中国語と英語のみですが、無料です。「水」は青いガラスのエリア。生命の誕生を表現しています。「土」は自然との共存を。伸びゆく木が印象的です。木の枝に小さなオレンジ色の花が咲いていますが、この花は高雄市の花「トックリキワタ」だそうです。「光」は精神の創造性や創造力を表現し、「火」は戦争、破壊と、それを乗り越えての再生を表現しています。ただ「キレイ」というだけではなく、美麗島事件の現場にふさわしい、ドラマに満ちたアートなんですね。

「土」のエリア。ひときわドラマチックです 「土」のエリア。ひときわドラマチックです

ショーを見てお土産を買って。やはりここは一大観光スポット?!

さらに、2015年からはこのドーム全体を使った光のショーも始まりました。直径約30メートル、面積約660平方メートルという世界でも最大級のステンドグラスが、色とりどりに変化していくなんて、きっと夢のような光景でしょうね! これは毎日3回開催されています。11:00、15:00、20:00の3回ですが、これに加えて金曜は19:00、土日は17:00と19:00も行われていますから、ショーを見られるチャンスは週末ほど多くなりますよ。また、記念品販売所(「捷運商品館」)ではバッグやポストカード、缶バッジなどのお土産も置いてあります。

カメラを向ける場所によって異なる表情が生まれます カメラを向ける場所によって異なる表情が生まれます

目立たないスペースですが、ぜひ立ち寄って!

さて、駅のコンコースには、周囲のにぎわいとは異質な雰囲気の小さなスペースが設けられています。ここ「高雄市人権学堂」は、入場無料で人権について学べる場所です。書架には書籍や資料が並び、壁には「世界人権宣言」が英語と中国語で書かれています。もちろん美麗島事件の写真と解説も。また、「世界人権名言」として、リンカーンやマーティン・ルーサー・キング、14世ダライ・ラマなど東西の著名人の言葉も、壁に書かれています。2010年にノーベル平和賞を受賞し、2017年に亡くなったばかりの人権活動家、劉暁波さんの写真と言葉が新しく追加されていたのが印象的でした。

ここは夕方には閉まるのでお早めに ここは夕方には閉まるのでお早めに

日本人建築家の作品も、深い意味があります

美麗島駅探訪の最後に、地上に出て、エントランスの建築を見てみましょう。メインエントランスは、日本の建築家、高松伸さんの設計によるものです。ガラスで曲線を描くその形は、両手を合わせたようなイメージです。美麗島事件の起こった場所として、記念碑的な意味を造形に込めているのです。地下のステンドグラス、人権学堂、そしてこのエントランスと見ていくと、台湾の人々にとっての美麗島事件の大きさや人権への意識など、さまざまなことが感じられてきます。ただキレイな写真を撮るだけでなく、こうした背景を思いながら撮影すれば、きっと高雄を旅する意味が深まることでしょう。

人権学堂には、名言を残した人たちの写真が 人権学堂には、名言を残した人たちの写真が