中華圏では豆乳がポピュラーな飲み物

日本ではさほど人気の高い飲み物とはいえませんが、中華圏の人たちはとにかく豆乳が大好きです。とくに、伝統的な朝食には欠かせない存在です。中国本土だけでなく、香港や台湾でも豆乳への支持は絶大! 町の朝食専門店の軒先ではテイクアウトで飛ぶように売れていきますし、スーパーやコンビニの飲み物の棚には各メーカーの紙パックやペットボトル豆乳がずらりと並び、日本での品揃えとは桁違いの充実ぶりを見せつけています。また、中級以上のホテルの朝食には、牛乳やジュースと一緒に豆乳が用意されています。

出来たてほやほやがおいしい! 中華圏では不滅のロングラン飲料、それは「豆乳」 出来たてほやほやがおいしい! 中華圏では不滅のロングラン飲料、それは「豆乳」

大豆は日本でも身近な食品

彼らが豆乳をたくさん飲む理由を聞くと、口をそろえて「健康にいいから」と言います。しかし、それだけであんなに毎日大量の豆乳が消費されるものでしょうか。私は、やっぱり「おいしいから」だと思います。毎日でも飽きない味、それが大豆の奥深さなのでしょうか。ごくふつうの日本人も、味噌、醤油、納豆、豆腐などの大豆製品に囲まれていますが、それらを毎日摂っても「ああもう大豆には飽き飽き!」と言う人があまりいないのと同じですね。

日本と中華圏、大豆好きは互角?

台湾の朝食専門店(「早餐店」といいます)で人気が高い朝食セットは、お椀に張られた塩味の温かい豆乳に小エビやネギなどが入った「鹹豆漿」と、温かい砂糖入りの豆乳、そして油をたくさん使った各種のパン類です。鹹豆漿は少量の酢が入っていて、ゆるい茶碗蒸しのようにほんの少しだけ固まっていて、それが完全な液体とはちがう喉越しを生んでいます。「汁物で豆乳、ドリンクも豆乳か」と思われそうですが、日本人でも、「豆腐入り味噌汁と納豆に醤油」という朝食をとる人も多いですからね。

出来たての豆乳は至福の味です

台北の早餐店で有名なのは、MRT板南線「善導寺」駅5番出口からすぐの「阜杭豆漿(フーハン・ドゥジャン)」という朝食専門店。毎朝行列のできる人気店です。こちらのメニューでは、なんといっても毎朝3時から作り始めるという出来たてほやほやの豆乳が看板です。工場の機械で大量生産するパック詰めのものや、粉末を溶かしただけの豆乳とは、手間がまったくちがうのです。私も、台湾で初めて作りたての豆乳を飲んでみて、すっかり豆乳が大好きになりました。ふんわりとした甘い香りやなめらかな口当たりは、パック詰めの豆乳では決して感じられないおいしさです。やっぱり毎朝の豆乳は、健康のためなのは当然として、「おいしいから」続くのですね。

過剰摂取は禁物、毎日少しずつ!

豆乳のことを調べているうちに、アメリカでは健康のために牛乳から豆乳へ切り替える人が一時爆発的に増え、その後、摂り過ぎはよくないとのことで減少傾向にあるという記事を読みました。豆乳は過剰摂取するとかえって健康のバランスを崩すことも分かっているので、常識的な分量を心がけましょう。できればアメリカで売られているような大量生産品ではなく、早餐店のおじさんが早起きして作ってくれた、心のこもった豆乳を飲んで、健康になりたいですね!