聞きなれないしょっぱい豆乳とはどんな食べ物?

見ためは一瞬大丈夫かな?と思いました。でも、食べてみるとほのかな塩味でおいしいから朝ごはんにぴったりです。私は上海と台湾でしか食べたことはないのですが、台北に行くと、滞在中に1回は食べると決めています。それは「鹹豆漿(シェントウジャン)」と言って、しょっぱい豆漿です。豆漿とは、豆乳のことです。台北で朝ごはんを食べに食堂に行くと、豆漿の種類の多さにびっくりします。中国なら1種類しかないのですが、熱、温、冷と温度の違う豆漿がそろっています。それに加えて鹹豆漿です。

表面のもろもろした感じが、ちょっと気持ち悪い。見た目で判断すると不気味な食べ物かもしれない 表面のもろもろした感じが、ちょっと気持ち悪い。見た目で判断すると不気味な食べ物かもしれない

揚子江流域の名物朝ごはん、鹹豆漿の作り方

台湾では、鹹豆漿はどこにでもある普通の飲み物ですが、中国に行くと、ほとんど見かけることはありません。上海や杭州などの揚子江流域の狭い地区でのみ飲まれているそうです。作り方は、温めた豆乳に油条と呼ばれる揚げパンを小さく切ったもの、酢、醤油、干しエビを加えるだけです。酢を入れると、豆乳の成分が分離します。たんぱく質の部分だけが固まり、もろもろした感じになります。そのもろもろ感が、失敗した茶わん蒸し風で、しかも色もほのかな黄味を帯びた茶わん蒸し色です。

鹹豆漿の本場、杭州式の正しい食べ方とは?

さて、お味は、塩は入っていないはずですが、干しエビが入っているせいか、ほのかに塩味を感じます。醤油と豆乳が混じり合うと、なんだかダシ汁のような味もします。見た目も固まりかけと言おうか失敗した茶わん蒸しみたいですが、味のほうも茶わん蒸しにそっくりです。また、普通の豆漿なら飲むという感じですが、鹹豆漿は、干しエビや油条などの具が入っているので、食べると言ったほうがしっくりきます。私はそのまま食べますが、中国では、鹹豆漿にラー油をたっぷりかけて食べる人も少なくありません。鹹豆漿の本場のひとつ、杭州ではラー油をかけないのが昔ながらの食べ方だそうです。

上海で食べた鹹豆漿は、台北のものより固めで豆腐風 上海で食べた鹹豆漿は、台北のものより固めで豆腐風

鹹豆漿を食べたくなる朝とは?

鹹豆漿にあう主食は、油条(ヨウティアオ)と呼ばれる揚げパンです。幅5ミリほどに細さに切ったものは、既に鹹豆漿に入っていますが、一緒に食べてもあいます。蒸しパンの饅頭は、あっさりしすぎてあわないのか一緒に食べている人を見たことがありません。上海では、飯団(ファンドゥアン)と言う餅米で作ったおにぎりと一緒に食べるのが人気です。飯団の中には、砂糖を混ぜたピーナッツの粉、漬け物が入っていて、これだけでかなりのボリューム。鹹豆漿と食べると、みそ汁とごはんのように食べ応えがあるはずです。鹹豆漿は、台湾でも中国でもしっかり食べたい朝に食べるものかもしれません。鹹豆漿、一回食べたら、はまる味ですよ。見つけたらぜひ、お試しあれ!