象山なら無料なのだ!

台北の全景を見たいと思っていました。それなら台北101に登ればいいのでしょうが、入場料が2000円ほどかかりますし、今や台北101あっての台北です。台北の全景に、このビルが入っていなければ変です。そこでもっともふさわしい場所が、象山なのでした。象山に登れば台北101も含めて台北の全景が見渡せるというのです。しかも無料。登らない手はないですね。頂上まで徒歩20分ということですから、お気軽なハイキングです。そう思っていました。MRT淡水新義線の終点象山駅で降り、台北101に背を向けて山のほうに歩いていきます。住宅街は新しく、マンションがいくつも建っています。公園の脇から登る道が見えますが、ここではないよう。さらに歩いていくと、坂道を降りてくる人たちがいました。老若男女、国籍を問わず、多くの人が軽装で、ただ、表情はさほど爽やかではありません。いったい、どうしたのでしょうか?

象山の展望台から見える台北101 象山の展望台から見える台北101

二つに分かれる道

登り口に達すると、上り坂が階段になりました。台北はMRTでもそうですが、やけに階段の多い町です。また階段かと、少し気が滅入ります。降りてくる人の中には、地元の人らしい杖をついた老人もおり、家族に支えられながら歩いています。欧米やアジア各国から来た旅行者の若者たちは、意気揚々と軽い足取りで行きます。冬なので、汗がさほど出ないのはよかったです。僕はシャツ一枚でしたが、体が温まってきて、やや冷たい風が気持ちよく首筋を撫でるように過ぎて行きます。この日の気温は16℃。寒波が襲来していて、この程度の気温です。少し息が上がってきました。案内看板が設置してあります。右と左に道が分かれているのですが、頂上では合流します。象山から獅子山、豹山、虎山と進むトレッキングコースを歩けば、3時間近くかかるようです。それにしても山の名前がすべて動物名とは面白いです。その頃まではまだ余裕がありました。

あまりに急な上り坂にげんなりしてくる。まるで罰ゲーム?

右の道を上っていくと、階段が急勾配になってきました。まるで階段が壁のように見えます。象山は、中国本土にもよくある切り立った山なのでした。這うように登ります。ようやく展望台に到着。するとマンション群がはるかに下に見え、台北101まで見渡せます。絶景です。ところがまだ残りが半分近くもありました。杖をついていたご老人は、頂上まで登れたのでしょうか? 降りてきた人たちが、一様に硬い表情だったのもわかる気がしてきました。20分と言われても、急勾配過ぎて、相当にしんどいのです。頑張って登ります。頂上では、巨石の上で若者たちが息を整えていました。どの人もぜーぜー言いながら休んでいます。しばらく休憩。水を飲みます。帰りは左側の道を下ったのですが、こちらはさらに急勾配で、急いで下ると膝に来そうです。人気の象山トレッキングは、ツアーではプランに入れにくい、やや険しいコースだったのです。