バンコクから近い世界遺産

タイの首都バンコクから北へ車で1時間半の所に、かつて王朝の都だったアユタヤ遺跡があります。「バンコクを訪れるので、何かひとつ遺跡を見たい」という場合に手ごろな場所なので、よくツアーにも含まれています。日帰りで簡単に行けるので、「バンコク滞在フリープラン」でも足をのばして行ってみてはいかがでしょうか? チャオプラヤー川とその支流に囲まれた中州(島)にあるアユタヤ歴史公園は、1991年にユネスコの世界文化遺産にも登録されています。

世界遺産の都市遺跡・アユタヤへ行ってみよう その1 世界遺産の都市遺跡・アユタヤへ行ってみよう その1

貿易により栄えた国際都市

14世紀半ばに、ウートン王によってアユタヤに遷都されて始まったこの王国は、国際交易によって栄えました。16世紀には大航海時代の貿易圏に入り、ポルトガル、オランダ、明、日本などとも貿易をしていました。日本との関係では、山田長政や日本人町が有名です。しかし18世紀のビルマの侵略により都市は徹底的に破壊され、以降、都はトンブリー(バンコク)に移されます。その廃墟となったアユタヤが、現在は遺跡公園として公開されているのです。

今も残るアユタヤ王国の寺院遺跡

アユタヤ遺跡は、ほぼ東西4km、南北2kmの川に囲まれた島の内外に散らばっています。もっとも有名なのが、3つの釣り鐘型の仏塔が並ぶワット・プラ・シー・サンペットでしょう。この3つの仏塔には3人の王の遺骨が納められています。そのすぐ北側には、かつてのアユタヤ王宮跡があります。しかし徹底的に破壊されて土台部分が残るだけで、入場料を払って中に入っても、今は見るべきものはありません。ワット・プラ・シー・サンペットの南側には、1956年に再建されたウィハーン・プラ・モンコン・ボピットという寺院があります。ここは逆に今も礼拝する人が絶えない“活きた”寺院で、中には高さ17mという大仏があります。

木の根元にある不思議な仏頭

このウィハーン・プラ・モンコン・ボピットから西へ500mほど行ったところには、長さ28mの寝釈迦仏があるワット・ロカヤスタがあります。ワット(寺院)とありますが寺院はすでになく、野原にこの寝釈迦仏があるだけという感じです。ワット・プラ・シー・サンペットから東へ1kmほど行ったところには、ワット・プラ・マハタートがあります。ここで有名なのは、木の根元に取り込まれてしまった仏頭です。ビルマ軍に切り落とされてしまった仏像の頭部が、長い年月の間に木の根に囲まれてしまったのでしょうか。印象的なその姿は、一度見たら忘れることができないものです。(その2へ続く)