タイ料理好きは、香辛料が増える

タイ料理のレシピを見ると、見慣れない香辛料の名前がいろいろあります。凝り始めると、台所に香辛料の小びんがいろいろ並ぶようになります。もちろん、和食や洋食、中華料理に使うものを応用することもできるのですが、タイで食べた「本場の味」を求めるようになると、調味料のそろえ方にも少し欲が出てきます。台所を見れば、身の入り方もわかるというわけです。

タイ料理の香り・味わいを豊かにするスパイス その1 スパイスいろいろ タイ料理の香り・味わいを豊かにするスパイス その1 スパイスいろいろ

「ハーブ」と「スパイス」のちがい

『ブリタニカ国際大百科事典』は、「香辛料」(スパイス)を「食品の調味料として好ましい芳香と強い辛味をもつ香辛料植物の種子、果実、花蕾、葉、樹皮、根茎などを乾燥したもの。トウガラシ、ショウガ、シナモン(肉桂)、カルダモン、黒ケシ、白ケシ、わさびをはじめ種類はきわめて多い」と説明しています。少しわかりにくいのは「ハーブ」との区別です。全日本スパイス協会は、香辛料を「ハーブ」と「スパイス」に分けていて、「ハーブ」は「香辛料のうち、茎と葉と花を利用するものの総称」、「スパイス」は「香辛料のうち、利用部位として茎と葉と花を除くものの総称」と定義しています。

たくさんある、スパイス

それでは、スパイスには具体的にはどんなものがあるのでしょうか。全日本スパイス協会は、こんなスパイスを例に挙げています。「ニンニク、ショウガ、ごま(ごまの種子)、唐辛子、ホースラディシュ(西洋ワサビ)、マスタード(からし)、ケシノミ、ゆず、胡椒、ナツメグ、シナモン、パプリカ、カルダモン、クミン、サフラン、オールスパイス、クローブ、山椒、オレンジピール、ウイキョウ、カンゾウ、フェネグリーク、ディルシード、カショウ、ロングペパーなど」。スパイスという意識はなくても、どこの家庭の台所にありそうなものも、いくつかありますね。

タイ・カレーに使う、コリアンダーシード

コリアンダーは、コエンドロともよばれますが、香菜(シャンツァイ)またはタイ語のパクチーという名でご存じの方もいるでしょう。「シード」はその種(seed)です。丸い褐色の粒状のコリアンダーシードは、タイ料理ではレッド・カレー、マッサマン(イエロー)・カレー、グリーン・カレーのペーストに使う、欠かせない材料です。コリアンダーの葉には少しくせのある強い香りがありますが、種にもやはり香りを感じます。(その2に続く)