デザートというよりはりっぱな軽食?

タイではごくありふれたデザートなのに、日本の人の感覚ではちょっと不思議な一品があります。ココナッツミルクで甘くしたもち米にマンゴーをのせた、「カオニャオ・マムアン」です。これを「お菓子」と呼んでいいのかどうか。果物がごはんの上にのっているのもおもしろいのですが、りっぱな軽食くらいのボリュームがあるので、食後だと食べきれないかもしれないので要注意です。1食あたり20バーツ(約60円)くらいするので、お値段もタイでは軽い食事並みです。

世界のデザート〜食後では食べきれない? もち米を使ったタイの「カオニャオ・マムアン」 世界のデザート〜食後では食べきれない? もち米を使ったタイの「カオニャオ・マムアン」

マンゴーともち米の絶妙なコンビネーション

マンゴーは、東南アジア原産の代表的なトロピカル・フルーツです。生のままでも食べられますし、ジュースやゼリーにしてもおいしいのですが、カオニャオ・マムアンにはまた違った味わいがあるようで、わたしの周りにもタイに来たらこれを食べずには帰れない、というファンがいます。薄く切った新鮮なマンゴーの甘酸っぱさと、ココナッツミルクの濃厚な香り、甘く炊き上げたもち米の食感のバランスがたまらないそうで、ずっと食べないでいると禁断症状が出る、という人もいるほど。

マンゴーが旬の頃に食べるのが最高

タイには、大きく分けて3つの季節があります。首都バンコクを例にすると、2月中旬〜5月中旬くらいまでの、とにかく暑い「暑季」、午後にスコールがある5月中旬〜10月ごろの「雨季」、そして10月〜2月中旬にかけての比較的涼しい「乾季」です。カオニャオ・マムアンに使うマンゴーは、雨季が旬。その年の気候や地域によっても少し変わりますが、果物屋さんや市場の店先でマンゴーを見かける4月ごろが一番おいしいと言われています。 

おいしいマンゴーですが、ちょっと注意

マンゴーはウルシ科の植物で、体質によってはかぶれることがあります。食べた後に口の周りや手がかゆくなったり、湿疹が出たりする人もいるので、アレルギーのある人は気をつけて。知人のお子さんは強く反応が出るため、マンゴーは食べないようにしているそうです。わたし自身はマンゴーを食べても大丈夫なのですが、素手で皮をむくと、しばらく手がかゆくなります。肌がかぶれやすい人は、食後に手や口の周りをよく洗いましょう。

「果物の王様」ドリアン・バージョンも

「カオニャオ・マムアン」の、マンゴーをドリアンに置き換えた「カオニャオ・トゥリアン」もあります。ドリアン(タイ語で「トゥリアン」)は香りが強いので好き嫌いが分かれますが、熱烈な愛好家がいる果物。ドリアンの場合は、身を切ったものでなく、ココナッツミルクに混ぜた身をもち米にのせるのですが、生で食べるよりも一層香りが強いとのこと。旅のみやげ話にもなりそうなデザートです。