タイのバンコクで、給料日前の夕食、何にしようか?

タイのバンコクで会社勤めをしていた頃、安月給でしたので、給料日前になると屋台をまわって、何を食べようか散々悩んだものです。タイの麺類は1杯では量が少なすぎますし、夜のぶっかけご飯は、昼間からずっとおかずを置いてあるので、腐っていなくても、味が落ちていることもしばしばです。タイ風焼そば「パッタイ」もおいしいですが、これはビールや焼き鳥の「サテ」と一緒に食べたい。「チキンライス」や「焼豚ご飯」はランチの定番ですし、ひき肉とバジル炒めのご飯のせ「ガパオ」にしようか、どうしようかと迷っているうち、必ず一軒の屋台の前で足が止まるのでした。

財布にやさしいタイソーメンは、海外暮らしに2度おいしい 財布にやさしいタイソーメンは、海外暮らしに2度おいしい

一種独特な店構え(屋台構え)?

その店には、やや低いテーブルが設けられ、その上にドカンとキャベツやモヤシ、インゲン、高菜の漬物、長細いショウガのような「グラチャイ」がザルの中に山のように盛られています。これは食べ放題です。どうしたって、給料日前の寂しい懐に訴えてくるような盛り具合です。ほかの屋台よりもなぜか低い小さな椅子に座った客たちが、薄暗がりの中、ゆっくりと麺を啜っています。これが「カノムチン・ナムヤー・ガティ」です。寸胴には黄色っぽいスープが暖められ、丸い魚のすり身が浮いています。隣には、これも大量の日本のソーメンのような湯がいた麺が盛られています。

カノムチンの食べ方

実はこの麺は、ソーメンではなく、米粉麺です。店の前でついジッとしてしまい、毎月締めはカノムチンでとなってしまいます。おばちゃんに注文し、みんなと並んで席に着きます。カノムチンにスープをかけるだけなので、すぐに出てきます。待つこと1秒。魚のすり身は3個と決まっています。そこに野菜類を手づかみでのせます。スープは魚の出汁から取って、ココナッツを合わせたもので、レモングラスやグラチャイの爽やかな香り、ココナッツのほんのりとした甘味が立っています。高菜の漬物のしょっぱさがいいですね。スープにつけて、野菜はたっぷり、カノムチンは少しずつ。スープの辛さが野菜類でやわらぎます。まずはここで、一度目のおいしさを味わうのです。

カノムチンで満腹になる(ちょっと恥ずかしい)

ちなみに「カノムチン」とは、「中国人のお菓子」という意味で、華僑がおやつ代わりに食べていた麺のことを指しているのだそうです。ほとんどのタイ人はスープを残しますが、飢えた日本人の僕は、最後まで野菜をスープに絡めて、最後には丼に何も残っていません。恥ずかしながら、代金を支払って満腹。「これで今月もしのげたゼ」と、食べ終わって2度おいしいカノムチンなのでした。書いてて恥ずかしくなる話でしたが、でもみなさん、バンコクでお金に困ったらカノムチン(困らなくても)。普通のタイラーメンの半額程度の値段です。