バンコクを中心として広がるタイの鉄道路線

タイに初めて鉄道が開通したのは、1890年のこと。バンコク〜アユタヤ間の71kmが最初の区間でした。以降、バンコクを中心に放射状に鉄道がのびて行きます。メインの幹線は、バンコクから北のチェンマイへのびる北線、東のコラートで分岐してノーンカイやウボン・チャタニへと続く東北線、カンボジア国境のアランヤプラテートと走る東線、マレー半島を南下してマレーシアとの国境へ向かう南線と4線あり、さらに支線があります。

アジアの鉄道に乗る旅・タイ編 アジアの鉄道に乗る旅・タイ編

列車と座席の種類

バスが全国を網羅しており、また本数も多いので、タイの旅では鉄道に乗る機会は少ないかもしれません。しかし道路を走るバスの旅とはまた違った風景が、鉄道の旅から見えてきます。車窓を流れるタイの田園風景、やってくる物売り、沿線に住む人々の生活が垣間見られるのも魅力です。列車の種類は、特急、急行、快速、普通などがあります。座席の種類は2人用コンパートメントの1等、2人がけのイスが並ぶ2等、向かい合わせのボックスシートの3等があり、さらに2等はエアコン付きとなしに分かれることがあります。長距離の場合は、1〜2等が夜は座席がベッドになる寝台車もあります。

バンコクからチェンマイまでの夜行列車

長距離で割と利用しやすく便利なのが、バンコク〜チェンマイの夜行列車でしょうか。所要12時間なので、夜出てひと寝入りして、朝食を食べ終わった頃チェンマイに着く、といった感じです。一度、2段ベッドのエアコン寝台車に乗りました。下段は広くて快適なのですが、上段は天井に近くて狭く、またエアコンの風がかなり当たり寒かったです。料金は上段のほうが安いのですが、そんな事情なので下段から売り切れて行く傾向にあります。各車両に車掌がいてチェックしているので、不審な人が途中から乗ってくることもないのは安心でした。ただし、夜行なので景色は楽しめません。

マレー半島を南下する南線

もうひとつの人気路線は、バンコクからマレー半島を南下して、マレーシアとの国境まで向かう約1000kmの路線です。たいていの列車は国境手前のスンガイ・コーロク止まりですが、マレーシアのバターワースまで乗り入れているものもあります。バンコク〜スンガイ・コーロクは約20時間。あまり通して乗る人は少ないでしょうが、たとえばサムイ島へのアクセス地点となるスラータニーまでの夜行列車などは利用しがいがありますよ。鉄道と島へのボートのチケットが一緒になった、ジョイントチケットも駅で売られています。