いつしかチェンマイには日本人がいっぱい

最近では、タイのチェンマイの観光客は、日本と同じく中国人が中心となっています。アジアはどこでもそうですが、日本人観光客が昔ほどには目立たなくなってきています。しかし、チェンマイではよーく観察すると、実は長期滞在の日本人が増えているのでした。その大半を占めるのが、60代後半以上の年金世代で、ロングステイしているのです。僕が知り合ったのは、神戸出身のAさんです。69歳。ご主人を亡くし、気候のよさと物価の安さ、それにこの町の持つ気安さに誘われて暮らすようになったそうです。「日本で暮らしていたって、面白くないでしょ。ここならあちこち行くにも便利だし、お金もかからないしね」。チェンマイを拠点に、バリ島やネパール、セブ島、マレーシアなどに軽く足を延ばして、旅するように暮らしていたのです。

チェンマイ市内のマンション チェンマイ市内のマンション

月々の滞在費用はいくらくらい?

Aさんが住んでいるのは、1DKのマンションで、タイでよくあるように、家具やネット環境も付き、しかも無料のプールがあって、一週間に一度はメイドさんが掃除に来てくれるそう。家賃は、電気、ガス込みで月額3万円ほど。食費は1万円、交際費が1万円。すべて入れて、約5万円で優雅に暮らしているのです。「卓球クラブとロングステイの会に入っているから、日本人のお友達はいっぱいできたわ」。その多くが年配の方です。海外でロングステイする人たちは、ネットを通じて横の関係が密らしく、フィリピンやマレーシア、インドネシアに旅に行くのも、半分はそうした友人を訪問するためだそうです。また何を習っても、日本より格安です。ゴルフ、テニス、ジョギング、水泳、社交ダンス、写真、旅行などのクラブがあって、タイ人の友人もそんなクラブでできるのだとか。うらやましい生活ですね。

日本人のロングステイの会では、クラブ活動や旅行などを行っている 日本人のロングステイの会では、クラブ活動や旅行などを行っている

旅行の先にあるのはロングステイかも…

ただ、若い人たちでも、長期滞在者の人はいました。駐在員で来ている男性以外は、多くが女性です。タイ語やタイマッサージ、ヨガを習ったり、ボランティア活動したりと、溌剌としていました。やがてはお店を出したり、タイ人の方と結婚したりと、さらに住み続ける人もいます。しかも彼女たちもまた、ネットを使った交流が盛んで、みんなが知り合いといってもいいくらいの様子です。異国の地で、仲間を作って頑張っているのです。そうした仲間で有機農法を広げたり、環境対策を考えたり、フェアトレーディングを試したりと、人生を豊かに生きていらっしゃる。そんな彼女たちが口々にするのが、「こっちにいると、なんか、癒されるんですよね」という台詞です。ロングステイも、なかなか捨てがたいものがありそうですね。一度試してみるのもいいかもしれません。

日本人長期滞在者がよく集まるデパートの食品売り場やフードコート 日本人長期滞在者がよく集まるデパートの食品売り場やフードコート