日系企業も進出しているタイ東北部の中心都市

タイの都市ナコーン・ラーチャシーマーを知っていますか? 通称「コラート」とも呼ばれる東北部最大の都市で、人口は約40万人。バンコクから東北に約260km、バスで所要約4時間の距離にあり、「イサーン」と呼ばれる東北地方の玄関口でもあります。ただし市内にはこれといった見所が少ないので、観光客はあまり多くはありません。人気の「ピマーイ遺跡」は郊外にあるので、ツアーではあくまで“泊まるだけ”という感じでしょう。しかし街中で日本人を見かけることがあります。というのも、ここは「ナワナコン工業団地」など日系企業(おもに自動車部品や機械部品)が進出しているエリアで、日本人駐在員も300人ほどいるとか。というわけで、日本料理のレストランもちゃんとあります。

ナコーン・ラーチャシーマー(コラート)のシンボルともいえる、ターオ・スラナーリーの像 ナコーン・ラーチャシーマー(コラート)のシンボルともいえる、ターオ・スラナーリーの像

町を救った英雄は女性だった!

町は西の新市街と、堀に囲まれた東の旧市街に分かれています。その旧市街の西の入り口であるチュムポン門の前の広場に、ひとりの女性像が建っています。これが町のシンボルともいえる「ターオ・スラナーリー像」です。1827年、コラートはヴィエンチャン王国のアヌウォン王の侵入を受けます。伝承によれば、その時この町の領主はバンコクにおり、留守でした。住民の多くは捕虜になり、ヴィエンチャンへ移送されることになります。その途中で、領主の妻のモー夫人は一計を案じます。領内の女たちにご馳走を作らせ、酒と一緒にヴィエンチャン軍の兵士たちに振る舞い、彼らを酔い潰したのです。隙を狙って武器を奪ったモー夫人たちは、さらに領民を指揮してアヌウォン王と戦い、これを撃破。やがてバンコクからの援軍も到着し、アヌウォン王は敗走します。

功績を知ったら、次はお墓のあるお寺にお参りしてみましょう

モー夫人はタイ王のラーマ3世にその功績を称えられ、「ターオ・スラナーリー」の称号を与えられました。そのため彼女は愛国者として人気があり、コラートでも毎年3月の最終週にはターオ・スラナーリー祭りが行われています。このターオ・スラナーリー像は、彼女の功績を称えて1934年に建てられたもので、像の下には一年中花が添えられています。さあ、ここまで知ったら、次はモー夫人が眠るお寺にも行ってみましょう。市街の東にあるワット・サーラー・ローイは1827年にモー夫人が創建したお寺で、境内には彼女の遺骨が安置されているほか、彼女の遺品を展示した博物館もあります。

ナイトバザールでタイ東北料理を!

いかがでしたか? 街中には他にこれといった見所はありませんが、コラートには地方都市らしいのんびりとした雰囲気があります。夜は時間があったら、ナイトバザールに行ってみてもいいかもしれません。また、タイ東北料理の本場でもあるので、あらかじめ美味しい店をチェックして行ってみるのもいいでしょう。1日はここを起点にして、ピマーイ遺跡などのクメール遺跡も見学して欲しいところです。それでは、機会があったら、バンコクから足を延ばして行ってみてくださいね。