地獄の入口は、地底にある天然ガスの出口

砂漠地帯にぽっかり空いた大きな穴。その中で炎が途絶えることなく燃え続けています。この世のものとは思えないその光景を見て、人々はいつしかこの穴を「地獄の門(地獄への門)」と呼ぶようになりました。この穴が注目されるようになったのは、そう前ではありません。インターネットによる画像の拡散と折からの絶景ブームに乗り、旅人の間で「いつか行ってみたい場所」として知られるようになったのは、この10年ほどのことでしょう。この地獄の門があるのは、中央アジアの国トルクメニスタン。世界有数の天然ガスの埋蔵量を誇る国ですが、この穴はまさにそれが実感できる場所です。きっかけは、1971年に地質調査のために空けた穴から大量の有毒ガスが噴出したこと。それを止めようと火をつけたのですが、それが現在まで消えることなく燃え続けているのです。

燃えさかる大迫力の、地獄の門 燃えさかる大迫力の、地獄の門

ツアーでしか行けないトルクメニスタン

この地獄の門へは、ツアーで行くのが一般的です。というのも、トルクメニスタンのビザは原則的にガイド付きのツアーでないと取れないからです。そのため、個人旅行でも建前上は「ツアー」という形で訪れることになります。一般的なアクセス方法は、日本からならモスクワ経由などで首都アシガバードまで飛び、そこからツアー会社の専用車などで「地獄の門」があるダルヴァザを目指します。宿泊は夏季なら近くのキャンプ村泊になりますが、冬季は最寄りの町のタシャウズ泊になります。その場合、地獄の門の訪問は昼間のみになるので要注意です。というのもこの絶景は、暗闇の中で燃えている火を見るのが醍醐味だからです。ここを訪れるなら、夜に訪れることができる夏季が絶対にオススメです。

地獄の門の前で記念撮影! 地獄の門の前で記念撮影!

どんな種類のツアーがある?

地獄の門が観光に含まれるツアーは、短い日程では同じトルクメニスタンにある世界遺産「メルブ遺跡」などと一緒に周遊する9日間があります。時間がない方は、アシガバード滞在プランをアレンジして行く形で依頼しましょう。隣国ウズベキスタンの観光地と合わせて周遊する場合は、ツアー期間は9〜12日間。たいてい近くにある世界遺産の「クフナ・ウルゲンチ遺跡」との組み合わせが多いですね。メルブもクフナ・ウルゲンチも、ともに13世紀にモンゴル軍の侵攻によって滅ぼされた都市です。

クフナ・ウルゲンチ遺跡。周辺の世界遺産も一緒に観光したい クフナ・ウルゲンチ遺跡。周辺の世界遺産も一緒に観光したい

旅のベストシーズンは?

最後にトルクメニスタンの観光シーズンですが、夏は暑く日中は40度を超える酷暑、冬は逆に気温がマイナスになるほど寒い砂漠気候なので、気温だけだとベストは春か秋ということになります。ただし、夜景を見るのが地獄の門のハイライトなので、夏でも夜は気温が下がるのでちょうどいいかもしれません。冬は前述したようにキャンプ場が閉鎖されるので、訪れるのは日中のみで絶景が見られなくなります。地獄の門周辺は日差しを遮るものがないので、帽子やサングラス、日焼け止めなどは必携です。それでは、砂漠の中にある“地獄への入り口”をぜひのぞいて見て下さい!