海外旅行に言葉の心配はつきものですが

海外旅行に行くことを躊躇する理由として、しばしば「言葉がわからないと心配。学生のころ英語は苦手科目だったから!」と言っている人は多くいます。英会話が得意な人からするとこの不安は理解できないかもしれませんが、たとえパックツアーでも、やっぱり心配なものは心配なのですよね。しかし、英語すら一言も通じない場所への旅を何度も経験するうちに、私は「どんなに英語が苦手な日本人でも、英単語をただの一つも知らないということはありえない。やっぱり英語は便利だ」という当たり前のことを心から思いました。

英語が一言もわからない町へ行ってしまい、思ったこと 英語が一言もわからない町へ行ってしまい、思ったこと

「外国人を見たらロシア語」の国へ

もっとも困り果てたのは、ウズベキスタンの田舎町でした。当時はソ連から独立して10年しかたっておらず、都会でも外国人を見ると英語より先にロシア語で話しかけてきました。公用語はウズベク語ですが、他にもタジク語やロシア語を話す人も多く住んでいるため、たとえば大学生グループがレストランで会話するときにはロシア語で話していたりします。仲間内でもその調子ですから、彼らが外国人の顔を見れば反射的に「ロシア語なら通じる」と思ってしまうのも無理はありません。

まさか、「1、2、3」も英語では無理?!

そんな「公用語=ウズベク語、共通語=ロシア語」という状況だった国で、無謀にも一人で観光地から外れた田舎町へ行ってみました。伝統工芸品の工房兼みやげ物屋のようなところに行きたかったのです。それまでも英語が通じにくい国への旅は何度もしていたので、高をくくっていました。しかし、そこは見事に一言も、「ワン、ツー、スリー」ですら英単語を知らない人々の町でした。

すぐに話が途切れてしまう気まずさ……!

軒先にいた男性とお土産を買うための値段交渉を始めようとしても、「……ええとー…」言葉が出てきません。英語でならこれくらいは滑らかに会話ができるのに!ガイドブックの巻末に載っていた、最低限のロシア語やウズベク語の会話集を見ては、挨拶や数字などを口に出してみます。それはそれで、旅行中のちょっとした体験としてはおもしろいのですが、会話が続くはずはなく、たちまち「……。」お互いに顔を見合わせて沈黙。人が数人集まってはきましたが、人数が増えても状況は同じ。挨拶から始まり、値段交渉の合間に「どこから来たの?」「家族は?」といった、場を和ませる世間話もいっさいできないのです。なんだかんだ言っても英語というのは便利なものだったんだな…ということを痛感しました(ウズベキスタンも、現在ではもう少し英語が通じるようになっていることでしょう)。

無謀だった私。現地語も大事ですね

言葉がまるっきりわからないということは、いざというときに自分の身を守ることもできないということでもあります。そうならないためには、英会話に加え、現地の基本会話集くらいは持っているほうが安心です。今ではスマートフォンが活躍してくれることでしょう。言葉がわからないことに強烈に“異国”を感じてワクワクするレベルの旅を超えたいなら、是非、最低限の現地語に触れてみてください。