街歩きの途中でふとやってもらいたくなること

最近は、僕でも、日本の決まった美容院で髪を切ってもらっています。しかしその美容院を気に入るまでは、海外のブラブラ街歩きの途中で、何となく長くなった髪が気になりだして、美容室や理髪店に飛び込んでいたものです。そしてついでに、足を洗ってもらったり、足と手の爪を切ってもらうのです。三人がかりでやってもらう時の至福は、まるで王様にでもなったかのようすね。女性のヘアカットは、やはり日本人がいいと、妻は言います。しかし手や足のケアを安くしてもらえるのは、東南アジアならではです。妻は僕が散髪している間に、手や足、そしてフェイスケアをお願いしていました。

ベトナムの理髪店で散髪してもらうと、誰かと似たヘアスタイルに ベトナムの理髪店で散髪してもらうと、誰かと似たヘアスタイルに

理髪師は、腕がよさそうだった

ホーチミンの町中をブラブラしていた時のこと、清潔そうな理髪店の前で、白いワイシャツに黒いズボンをはいた男性が立っていました。彼は僕を見るなり、「カット、カット!」とハサミで切る真似をしています。面立ちはやさしく、白い指はきれいで、しなかやかそうですし、職業柄でしょう、彼自身が、髪をさっぱりと刈り込んでいるのも気に入りました。なんとなくですが、腕がよさそうだと見込みました。大きな鏡を前に座ると、眼鏡を取って、水を湿らせたタオルで髪をふいてもらいます。シャンプーをしないのは、海外の理髪店ではよくあるです。妻は隣でキュウリパックをしてもらっています。

いったいどんな髪型になるのか?

彼の手はやや冷たく、湿っていました。まずはバリカンを使って、襟足を刈っていきます。いつもは長めに刈ってもらっていますが、海外では聞かれなければ、おまかせです。彼は次にはさみを手に取り、刈りはじめました。僕は眼鏡なしでは、どんな髪型になっていっているのか、よく見えません。二十分後、散髪もキュウリパックも終了しました。妻は僕を見て「誰かさんとそっくりよ」と言って、笑いをこらえきれません。しかし理髪師は「カッコいいでしょ」と得意げです。眼鏡をかけてよく見ると、ずいぶん短くなった僕の髪型は、理髪師の彼とそっくりだったのです。まるで双子です。腕はよかったのですが、このヘアスタイルが、僕に似合っているかどうかはビミョウです。「こんなことになったら、女性だったら、大変よ」。妻は僕を見ていつまでも笑っています。やはり女性には、東南アジアでのヘアカットは、すすめられないのかもしれませんね。