- Chiri
- 東京都在住。20年の出版社勤務を経て、フリーに。訪れた国は45ヵ国、海外旅行の回数は100回以上。いまだにビクビク、オロオロの旅をしている、へっぽこトラベラーです。地元の人でにぎわう街をウロウロするのが何より好き。へっぽこな視点でがんばります!
出発エリアをに変更しました。
日帰りツアーでのランチタイム
そのときは突然やってきました。ベトナムのホーチミンで、日帰りの現地ツアーに参加したときのこと。私は1人で参加、全部で30人ぐらいのツアーです。ランチがついていて、決まった店で、好きな者同士で食べてくださいといった状況でした。そこで私は、同じ1人参加の日本人女性と、ドイツ人男性との3人で、テーブルにつくことになりました。私と女性は今知り合ったばかりなので、「日本のどこからですか」「何日いるんですか」などと日本語で会話をしましたが、もちろんドイツ人男性は話に入れません。
ツアーは欧米人が多く、日本人は私たち2人だけでした
ドイツ人男性とは英語のやりとりになります。「航空券はどうやって取りました?」という話題になって、彼女とドイツ人がひとしきり会話をする、私も英語で彼に質問する、そのうち私と女性が会話をするときがきて、私は決意しました。ここは日本人同士でも、英語をつづけなければといけないと。なんだか恥ずかしいけれど、思い切って彼女に英語で話しかけたら、彼女ももちろん応じてくれました。しばらくは日本人同士の英会話です。それをドイツ人もフンフンと聞いて、自然な表情。私が大変な緊張感で、日本人同士の英会話をつづけているとは、気づいてもいないようでした。
留学経験や海外居住経験があったりして、いろいろな場面に慣れている人であれば、なんてことないシチュエーションでしょう。でも、そうでない私にはちょっとした冒険でした。日本人に対して、あえて英語で話しかける気恥ずかしさ。まわりが全員、外国人のときとは違う、ヘンな照れがあります。それでも、ここで日本語を使ってはドイツ人に失礼。なんとか英語で乗り切ったことで、自分がハードルを1つ越えたような気がしました。
その後、中欧のスロバキアに行ったとき、ホステルで同室になったスウェーデン人の姉妹、カナダ人男性、私というメンバーで、1時間近く話をすることがありました。当然、会話は英語となります。私以外は英語ペラペラの人たち、話の半分ぐらいしかわからないこともありました。翌日、目が覚めると、スウェーデン人姉妹が何か小声で話していました。昨日あまりに英語堪能だったので、普段も英語で話しているかのように思っていたのですが、よく聞くとそれはスウェーデン語。当たり前のことなのにハッとしました。社交としての英語を、姉妹同士でもあんなに自然に、自在に話していたとは、なんてカッコイイのだろうと憧れてしまいました。
スウェーデン人姉妹にはとても及びませんが、私も気配りぐらいは頑張ろうと思いました。ヨーロッパのホステルのキッチンなどで、久々に日本人に会うと、つい日本語トークが炸裂してしまいます。それはいいのですが、近くに日本人でない人がいたときは、英語に切り替えて、みんなで話せるようにするのがスマートなのでしょう。英語ペラペラへの道は遠いけれど、少しでも国際人に近づくためにできることはありそうです。
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