アオザイは、もはやベトナムの象徴?

ベトナムと聞いて、まず何を思い浮かべるでしょうか? 多くの人の脳裏にインプットされているのは、アオザイではないかと思います。真っ白いアオザイを高校の女子生徒の制服として採用しているところも多いので、朝、夕に、アオザイ姿のベトナム人女性が自転車やバイクで通り過ぎるのは、もはや風景の一つかもしれません。ただ、普段着として、それほどみなさんがアオザイを着ているわけではありません。常にはジーンズや半ズボンにTシャツ姿の人が多い印象です。年配の女性になると、上下同じ柄の、ゆったりとしたワンピースに膝丈くらいの幅広のズボンをはいている人を多く見かけます。こちらは普段着ですね。結婚式など、よほどの儀礼の時以外、あるいはガイドさんやアオザイ店の店員、ホテルのスタッフなど、ユニフォームになっていなければ、実はアオザイはあまり身に付けないようです。

最近はやりのアオザイを着た女性(写真撮影のために着てもらった) 最近はやりのアオザイを着た女性(写真撮影のために着てもらった)

ベトナムでは、ごく普通にあるオーダーメイド

市場や洋服店に行くと、既製品の衣服も販売していますが、まだまだベトナムでは、オーダーメイドが盛んです。市場の隅や住宅街の中に、ミシンを並べて縫製を生業とする人たちがいて、彼ら、彼女らが、オーダーメイドを支えているのです。先進国でオーダーメイドしたら、値が張るのは当然のこと。ですから欧米人の旅行者たちが、男女ともに洋服店で長々と、スーツやアオザイ、あるいはベトナム女性の普段着のような衣服を作ってもらっています。ホイアンのセントラルマーケット周辺を歩いていると、英語の達者な女性が近づいてきて、オーダーメイドを勧めてくれますが、彼女たちの誘いには乗らないようにしましょう。もしくはよく考えて決めましょう。法外な金額を請求された、という事件も多いからです。できれば、お店の人と一対一で交渉するのがいいですね。しかもベトナムでは、何度も顔を合わせていると、次第に急速に、仲良くなれます。注文するのはそれからでいいでしょう。

お店に何度も通うこと

大切なのは、店主と気が合うかどうかということです。生地の種類や値段ももちろん大事ですが、コミュニケーションはさらに重要なのです。今はやりのデザインはどんなものか。どんな色柄が似合うのか。そんな話に気長に応対してくれる店では、話しているうち、自然と波長が合ってくるもの。僕の妻など、5、6回も店を訪れ、店主の人となりや家族構成、1日の生活パターンまで聞き知った上で、注文となりました。ここまでくれば、ボラレることはまずないでしょう。しかも多くのベトナム人女性が、日本人びいきです。ベトナムは雑貨天国だからとか、スパが安くていいとか、料理がおいしいからとか、日本人女性に人気の理由がいろいろと挙げられています。しかし、その実、なぜかコミュニケーションが取りやすく、わかり合えた気がするのです。アオザイづくりには、こんな喜びもあるのです。女性の方は、ベトナムに行ったら、ぜひアオザイをオーダーメイドしてみましょう。