- 田尾蓮果
- バリ島在住。ジャワ島のガジャマダ大学に語学留学後、93年バリ島に移住。誰もが認める犬バカ女で、美味しいもの、買い物、スパも大好き。フリーペーパー「H.I.S.バリフリーク」元編集長。著書に「バリ島極楽チャンプル」「バリごはん バリ島極楽チャンプル2」(共にソニー・マガジンズ)。10年12月「田尾たんぼ」より改名。
出発エリアをに変更しました。
向かって左と奥に客席、右には地域別のキッチンが並び、中庭には子ども用の遊具もある。夜のライティングがステキ
今までバリ島でフードコートというと、デパートやスーパーマーケットの中のあまりにもローカルじみたところか、町なかにあってもいかにもの屋台村といったところばかりだった。つまり、色気もそっけもない「食堂」という感じで、ただ食欲を満たすだけの場所。ところが、2008年1月にクタ(レギャン地区)のはずれにオープンした「ダプール アラム」は、そんなフードコートの常識を見事に打ち破ってくれた。敷地の中はオープンエアの客席棟とキッチン棟に別れ、広い中庭まである。昼間も周りの木々の緑が青空に映えてキレイだけれど、夜のライティングはさらにキレイで、まるでどこかのホテルのよう。
ずらりと並んだ地域別キッチン
ここにはバリをはじめ、ブタウィ(ジャカルタ)やジャッティム(ジャワ ティムールの略。ジャワ島東部)、ジャットゥン(ジャワ トゥンガの略。ジャワ島中部)、メナド(スラウェシ島)などのインドネシア各地の料理が揃っている。そのほか、中華、イタリアン、アラブ料理まであるのにはオドロキだ。それぞれ個別の小さなキッチン(ダプール)を持ち、得意料理を披露してくれる。凝った料理はないけれど、いわゆる家庭の味が楽しめるというのもまたいい。インドネシア料理の中でもバリ料理は若干辛口なので、甘めの料理が好きな人はジャットゥンの料理を頼もう。ファミリーやグループで行っても、それぞれが好きなものをオーダーできるのがフードコートの良いところだ。
バリのナシゴレン スペシャル(スペシャルチャーハン)Rp.15,000(約170円)。フライドチキンなしのナシゴレンはRp.10,000(約115円)
けれど、やっぱり、どうせなら、いろいろな料理をあれこれとって、みんなでワイワイ言いながらつついてみたい。ナシゴレン(チャーハン)、ミーゴレン(やきそば)の2大人気メニューのほかに、ガドガド(ピーナッツソースのかかった温野菜のサラダ)、アヤムゴレン ララパン(フライドチキン生野菜添え)なども押さえておきたい。しかも、どんなに食べてもありえないほど安い。ここでは野球部の高校生男子がお腹いっぱい食べたところで、ひとり500円もあれば充分だ。普通の人だったら飲み物を入れてもひとり300円でおつりが来る。なにしろナシゴレンひと皿が100円ちょっとという、信じられない安さなのだから。肝心の味の方は、ひとことで言えば「なかなか」といったところ。作る人やその日によっても味が違ってきてしまうけれど、平均的になかなか美味しい。
ごはんのお供に最適なエス テ タワールRp.2,000(約23円)
バリ島のレストランでは「おひや」のサービスがないのが普通。飲み水はミネラルウォーターをお金を出して買わなければならないからだ。だから、まずレストランでは飲み物を頼もう。ビールでもいいし、ジュースでもいい。コーラやファンタなどもたいていの店に置いてある。けれど、ごはんを食べながらジュースやコーラはちょっと、という人にオススメなのがエス テ タワール(お砂糖抜きのアイスティ)だ。これだったらどんな料理にもあって、口の中もさっぱりする。インドネシアは紅茶の産地。エス テ タワールを飲みながら、バリやジャワの料理を堪能しよう。
パティ ジェランティック通り沿いにある、この看板が目印だ
■ Dapur Aram(ダプールアラム)
住所:Jl.Patih Jelantik No.81, Kuta, Bali, Indonesia
クタのレギャン通りからパティ ジェランティック通りに入り徒歩約5分の右手。「イスタナ クタ ギャレリア(ショッピングモール)」手前。
Tel : (62-361) 757506
営業時間:9:00〜23:00(土日9:00〜0:00)/無休
※飲食代には10%の税金がプラスされます。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/05/07)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
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