旅写真、モードを変えていますか?

カメラといえばデジタルカメラ、ひいてはスマホという時代に突入して、旅行者は旅先で気軽にたくさんの写真を撮れるようになりましたね。操作ボタン一つで「美肌」「夕焼け」「ジオラマ風」といった、痒い所に手が届く機能が使えるため、旅先でシャッターチャンスを逃してしまう悔しさがぐっと減りました。私は、バリ島とシンガポールへの旅の最中に、ふと「同じ風景をモードを変えて撮影してみたらどうだろう?どのモードが一番その風景に似合うだろう」と思いつきました。

モノクロ、それともセピア?この街に似合うモードを見つけよう モノクロ、それともセピア?この街に似合うモードを見つけよう

バリ島ではヴィヴィッドモード&セピアモードが活躍

バリ島のホテルの庭を散策しながら撮った、苔むした石畳には、「ヴィヴィッドモード」が活躍しました。陽に当たった苔が蛍光色のように光り輝いていて、何の変哲もない石畳をラビリンスに変えていきます。そのギラギラした感じが、ヴィヴィッドモードではよりはっきりと伝わるのです。お供えの花を飾ったヒンドゥーの石像も、ヴィヴィッドモードだと湿度を含んだ南国らしさが映えました。しかし、プールサイドのパラソルや庭の小さな花々、ホテルの建物などは、「セピア」モードの方が、よりノスタルジックで、このホテルのよさを引き立てることに気づきました。同じパラソルや同じ花を、何度もモードを切り替えて撮っては確認してみた結果です。

シンガポールでも試してみよう!

バリ島で“同じものをモード違いで撮り比べる”楽しさを知った私は、意気揚々とシンガポールへ移動し、大好きな「プラナカン」の建築群でまたそれを試してみました。プラナカンとは、中国系移民の子孫のことで、建築やファッションなどはマレーと中国の文化を融合した独特の華麗なスタイルが特徴です。プラナカン建築は、瀟洒な装飾が施された色鮮やかなパステルカラーです。これなら、さぞヴィヴィッドモードが映えるのではないか?そう予想しながら、「ナチュラル」「ヴィヴィッド」「セピア」「モノクロ」の4種類を同じ構図で撮り比べてみました。

意外と苦労した結果、モノクロにキマリ

まずナチュラルモードでは、シンガポールらしい曇天に溶け込んで全体が沈んだ印象に。かといってヴィヴィッドモードにすれば、パステルカラーが悪目立ちして、嫌みで安っぽい絵になり、予想が外れました。バリではあんなにムードが出たセピアモードも、自然と一体になったようなバリのホテルの庭と、融合文化の粋のプラナカン建築とでは、“旅心をかき立てるポイント”がちがうのか、ピンときません。このとき一番しっくりしたのはモノクロモードでした。

デジタル世代ならではのカメラ遊び

以上はあくまで私個人が受けた印象ですし、写真は天候や被写体に左右されることなので「バリはヴィヴィッドとセピア!シンガポールはモノクロ!」と決めつけているわけではありません。でもカメラ“ド素人”の人間でも、思いつくままこんなふうに「モード」で遊べるのはいい時代だなあと思います。街歩きをしながら撮影モードを切り替えることで、確実に、旅がますます楽しくなりましたよ!