ジャワと並び、ジャワ島で大きな文化圏を持つスンダ地方

インドネシアの首都ジャカルタからひんぱんに出ているバスで所要3〜4時間、特急のアルゴ・パラヒャンガン号なら約3時間で着く、ジャワ島第3の都市バンドン。ここはジャワ島西部のスンダ地方の中心都市です。ジャワ島で一番話されている言語は、公用語のインドネシア語をのぞくとジャワ語になりますが、これはジャワ島中部のジョグジャカルタを中心としたエリアが中心。首都ジャカルタがあるジャワ島西部は、スンダ語をしゃべるスンダ族の地です。では一番大きな都市のジャカルタがスンダ語の中心かというと、そうではありません。日本での東京が、今や「江戸人」よりも日本各地から来た人たちで占められ、標準語が一般に使われているようなものですね。

スンダ料理の特徴は?

さて、スンダの文化が、他のジャワの地域と違うなと私たちが感じるのは、「言葉」よりも料理を通してではないでしょうか。「スンダ料理」の特徴としては、「生野菜を食べること」があります。ジョグジャカルタなどの中部ジャワをはじめ、インドネシア全体では生野菜はあまり食べないのですが、ここスンダでは、キャベツ、キュウリ、セリ、バジルなどの葉もの野菜が、料理の付け合わせ(箸休め?)によく出ます。これに「サンバル」という、唐辛子を使った辛いソースつけて食べるのです。

代表的な料理は「ペペス・イカン・マス」

定番のメニューでは、魚料理の「イカン・マス」が有名です。「イカン」が「魚」、「マス」が「金」なので、文字どおり日本語に訳すと「金魚」になってしまいますが、金魚ではありません(笑)。海から遠い内陸では、海水魚より淡水魚の方がポピュラーなので、スンダでは鯉とか鮒のような魚が使われています。代表的な料理は「ペペス・イカン・マス」で、魚の内臓を取ってネギやショウガなどの薬味野菜などを詰め、全体をバナナの葉で包んで蒸したり焼いたりしたもの。今ではインドネシア全体でよく食べられている料理ですが、他のところだと海水魚を使っていたり、蒸すよりも焼くものが多かったりします。エビやカニも食べますが、これらも川や池に棲むもののようです。(後編に続く)

スンダ料理には、淡水魚を使った料理が多い スンダ料理には、淡水魚を使った料理が多い